株式会社カーブスホールディングス(以下、同社、またはカーブスという)が2025年8月期上半期の決算を4月に発表。その概要と今後の事業戦略について説明した。既存店を中心に、手堅く成長を実現してきている。さらに、次のフェーズとして、「メンズ・カーブスや新ブランドの事業拡大」を目指すことを掲げている。

まずは手堅く「女性カーブス既存店を中心とした成長」を図る

同社は2025年8月期上半期の決算を4月に発表。その概要と今後の事業戦略について説明した(図1)。

会員数は前年同期末比4.6万名増の82.8万名、店舗数は前期末比5店舗増の1,983店舗、チェーン全体の上半期の売上は前年同期比6.1%増の422.5億円。内訳は、会費・入会金売上312.9億円(同6.5%増)、物販売上109.5億円(同5%増)となった。

同社の売上高は、181.9億円(前年同期比6.8%増)、営業利益33.8億円(同20.3%増)となった。

通期の業績予想として、同社での売上高は対前期25.3億円増の380億円、営業利益は同8.4億円増の63億円、純利益は同4.3億円増の40億円を上げている。また、チェーン全体の総会員数については、84~85万名の従来予想を86~87万名へと上方修正している。

今上半期のトピックとして、まず挙げられるのは、直近1年間で店舗数を12軒しか増やしていないのにもかかわらず、既存店の会員数と物販売上を高めたことにより、売上高と利益の両方を高めることができた点だろう。利益面では、マーケティングコストの効率化も寄与している。

より具体的な取り組みについて、以下、記していきたい。

会員数の増大には、会員維持面として、顧客満足度向上による退会率低減、顧客生涯価値の向上の各施策が貢献している。また、集客面では、年3回の魅力的な新規入会キャンペーン実施が貢献している。

物販売上の拡大には、背景に同社のビジネスモデルの特性に由来するエンゲージメントの強さに加え、オペレーション面での食事相談や、運動指導、習慣化指導など会員サポートの強化があったことが貢献している。結果、既存店の会員増に同期するようにプロテインが売れることになった。さらに50歳からの、女性の健康上の課題にフォーカスして製造した新製品「ヘルシービューティー」も契約率向上の余地があるため、今後の販売増が期待される