ソーシャルメディアを利用してフィットネス業界に影響を与える一般人は、一昔前までは存在しなかった職業だ。フィットネスインフルエンサーは、トレーニング指導やアドバイスの共有、サービスや製品の販売を手がけるソーシャルメディアの注目の的であり、その人気は留まるところを知らない。デジタルワークアウトの普及とスマホの利用時間の拡大により、フィットネスインフルエンサーは新しいフォロワーや購読者の急増を経験している。多くのインフルエンサーが自宅でのトレーニング(器具の有無に関わらず)を紹介しているが、フィットネスクラブでのトレーニングに焦点を当てているインフルエンサーもいる。
TikTok、Instagram、YouTube で人々の目を惹きつけ続けているこれらのスター達は、運動への関心を高め、行動を促進し、最終的には人々をフィットネスクラブに誘導している。
2019年にYouTubeで、2020年11月にTikTokでデビューした話題のバイラルワークアウト「12-3-30treadmill workout」を例に挙げよう。6,000万回以上の再生と270万回のシェアを達成したこのシンプルなやり方は大きな話題を呼び、運動する人たちにジムに通うよう促し続けている。
アメリカ運動評議会(ACE)のグローバルビジネス開発シニアディレクターであるアンソニー・ウォール氏は、「健康やウェルネスに注目が集まることは、いつでも良いことです」と指摘する。「そして、多くのフィットネスインフルエンサーは、フィットネスクラブは定期的に行くべき場所だ」と考えている。クラブは、現在ジムに所属していない人口の80%を動員して、会員数と維持率を高める手段として、フィットネスインフルエンサーの魅力を生かすことができるだろうか。
関連性+わかりやすさ
ソーシャルメディアの普及により、誰でもフィットネスインフルエンサーになり、世界中の人を惹きつけることができるようになった。フィットネスインフルエンサーには、様々な人がいる。
従来の有名人やプロスポーツ選手とは対照的に、フィットネスインフルエンサーは基本的に「一般人」だ。この親近感、優れた自己宣伝力、そして多くの人の羨望の的である体型は、ソーシャルメディアを閲覧する人々に最大限の魅力を与えている。
例えば、12-3-30 workoutの考案者であるローレン・ジラルド氏は、ジムへの恐怖