会員の成果実感や継続率向上が、クラブ経営における重要課題となるなか、「運動+リカバリー」の価値設計が改めて問われている。水素事業を通じて、医療機関やフィットネスクラブなど累計2,000施設以上への導入実績を持つ株式会社ドクターズ・マン(以下、同社)は、様々な現場で培った知見をアスリート支援にも還元している。本稿では、同社で代表取締役を務める橋本総氏への取材をもとに、「スポーツと水素」がもたらすパフォーマンス向上と、その先にあるフィットネス事業者の新たな経営価値について紐解いていく。

  • 株式会社ドクターズ・マン
    代表取締役 橋本 総氏
     

“水素が解決”する、フィットネスクラブ経営における本質的な課題

フィットネスクラブの経営において、新たな会員の獲得とともに重要視されているのが、会員の「成果実感」と「継続利用」である。運動することの価値は理解していても、疲労の蓄積や体調変化によって、来館頻度が下がってしまうケースは少なくない。

水素水・水素吸入の仕組みは、こうした課題に対し、運動効果の向上、運動後のリカバリーや体調管理を支える手段として注目を集めている。同社は「すべての人に水素療法を」という理念のもと、医療・スポーツ・生活の接点に水素を届ける事業を展開してきた。

単なる物販による収益向上ではなく、健康価値を社会に実装する姿勢が、まさにフィットネス業界との親和性を高めていると言えよう。

導入2,000施設超が示す、変化する現場ニーズに対しての環境づくり

現在、同社の水素関連設備はフィットネスクラブや医療機関、治療院、福利厚生を推進する企業など、累計2,000施設以上に導入されている。

近年増えている相談は、効果そのものよりも「どう運用し、ユーザー価値へと結びつけるか」という実務的な内容が多いと話す橋本氏。

設置スケジュールやスタッフへの伝え方、会員向けの説明資料など、現場での活用を前提としたサポートが求められている。そこで同社は、研究論文を分かりやすくまとめたガイドブックを提供し、スタッフが無理なく説明できる環境づくりを支援。規制を踏まえた適切な情報提供を重視しながら、信頼性の高い運用を後押ししている。


水素の安全性と有用性は、“競走馬”への導入でも示される

水素活用の領域は、人に留まらない。“競走馬”への導入事例は、その象徴的な取り組みと言える。

調教師や獣医師からの相談をきっかけに始まったこの試み。強いストレスや炎症を抱えてしまいやすい競走馬に対し、水素水の飲用や水素吸入が実施されたのだ。

人の研究データをもとに競走馬への導入が進められ、結果として回復の早さやコンディション維持への手応えが得られているという。橋本氏は次のように語る。「馬は嫌なものを明確に拒否するが、水素水の飲用や水素吸入を嫌がらない点はとても印象的だった」

トップレベルの現場で受け入れられた事実は、水素の安全性と有用性を裏付ける一例と言えるだろう。


世界トップ選手が求めた、科学的根拠を持つリカバリー手法

2025年9月に行われたボクシング世界戦(4団体世界スーパーバンダム級タイトルマッチ)へ参戦したムロジョン・アフマダリエフ選手は、日本滞在中、コンディションづくりの一環として、“水素吸入”を採り入れていた。

導入の背景には、ドーピングリスクがなく、科学的根拠を持つリカバリー手法を求める陣営の判断があったというが、日本国内でその「水素サポート」を行ったのはドクターズ・マンである。

減量期でも質の高い練習を継続するため、疲労軽減や睡眠の質向上が期待される水素が選ばれたというのだ。短期間の使用でも体感が得られたことは、「継続利用」によって成果が積み上がる水素の特性を示している。


会員の満足度と継続率を高め経営的価値をも向上させる

アスリートだけでなく、フィットネスクラブへ通う会員にとっても、水素は有効なサポートとなり得る。

「運動により発生する活性酸素や酸化ストレスの抑制は、疲労感の軽減や体調維持に寄与します。適度な運動と日常的な水素摂取を組み合わせることで、『運動した方が、調子が良い』というポジティブな循環が生まれる」と同氏。

成果を実感できる体験は、来館頻度の向上や新たなプログラムへの挑戦意欲にもつながり、クラブ全体の活性化を促すことを示唆している。

水素導入の価値は、会員側だけでなく事業者側にも及ぶ。

会員の成果実感が高まることで継続率が向上し、付加サービスとしての満足度も上がる。事業者側がサブスクリプション型で提供できる点は、安定収益にも寄与していく。橋本氏はフィットネスクラブを「健康情報のフィルター」と位置づけ、信頼できるサービスを選び届ける役割の重要性を強調する。だからこそ、押し売りではなく、正しい情報と体験を通じて、その価値を伝える姿勢が欠かせないだろう。


科学的根拠と現場実践を両立しスポーツと健康の可能性を拡げていく

「水素を知ったその日から、ぜひ使い始めて欲しい。そして、身体に継続して採りこむことにより、成果を実感して欲しいです」、橋本氏はそう語る。

フィットネスクラブは、社会全体の健康を支える重要なインフラであり、その影響力は計り知れず大きい。クラブが選び、クラブ内で提供するサービスは、多くの人の健康行動を左右するといっても過言ではない。

同社は今後も、科学的根拠と現場実践を両立させながら、スポーツと健康の可能性を拡げていく考えだ。

「水素」という選択肢が、事業者の価値創出と持続的成長を支える一助となることを期待したい。そして事業者は、新たな挑戦を続け、さらなる顧客満足度向上を目指して欲しい。