小型のパーソナルスタジオや、マイクロジムが増えている。なかでも、経営が順調な施設の成功要因は何だろうか。本連載で、マーケティングや経営・運営の手法に迫る。第56回目は神奈川県にあるセルフィット。完全個室パーソナルジム×セルフジムをコンセプトとしている。

●コンセプト
The Best Place For Yourself
あなたにとって1番の場所

2022年6月5日、株式会社セルフィットは、セルフィット茅ヶ崎店をオープンした。この出店で、7店舗目となる。

セルフィットは、様々なニーズのあるお客さまと成長意欲の高いトレーナーをマッチングし、お客さま、トレーナー、セルフィットがWIN-WIN-WINになるプラットフォームを目指すジムだ。

パーソナルトレーナーとして10年以上のキャリアをもつカウアン氏の「トレーナーが独立・起業などで壁に当たったときにサポートしたい」という想いからスタートした。

コンセプトは「The Best Place For Yourself あなたにとって1番の場所」。「あなた」は、お客さまだけを示しているのではなく、セルフィットで働くトレーナーやプラットフォームとしてのセルフィットも含まれる。

セルフィットでは、3つの利用形態を設けている。
①お客さまがご自身でトレーニングを行うセルフジム
②セルフジム+パーソナルジム
③レンタルジム

すべての業態で、完全個室型となっている。茅ヶ崎店は、②に該当する。

●マーケティング
地元を健康にする

カウアン氏は、当初、地元である神奈川県湘南エリアに貢献したいと考えていた。

そこで、同エリアにターゲットとなるニーズがあるか調査するべく、ダイエットや運動不足解消を目的とする運動初心者、スポーツのパフォーマンスを向上させたい人や産後の女性、ファミリー層がいるか、競合他社の出店状況などを調べた。その結果、早朝からサーフィンやランニングなどを楽しむアクティブでエネルギッシュな方が多く、運動に慣れ親しんでいるエリアだということがわかった。

次に、ドミナント戦略をとり、湘南エリアの駅近に集中的に出店。現在、4店舗を構える。相互利用を可能とし、コスト削減効果も狙っている。

マシンは、幅広いニーズに応えられるサプライヤーから厳選したのち、 TUFFSTUFFとCYBEXなどからラインナップし