英会話教室の「NOVA」を展開するNOVAホールディングス株式会社の親会社、いなよしキャピタルパートナーズ株式会社(本社:東京都品川区)は、フィットネスジム「24/7Workout」を運営する株式会社トゥエンティーフォーセブンをTOB(株式公開買い付け)で買収すると4月15日に発表した。株式会社トゥエンティーフォーセブンも、公開買付に賛同する旨を同日に発表した。
いなよしキャピタルパートナーズはTOB成立後、子会社のNOVAホールディングスに一部株式を譲渡、NOVAの教室運営ノウハウを生かし、トゥエンティーフォーセブンの新成長戦略をともに歩んでいく。
TOB価格1株あたり350円は、買い付け期間は4月16日から5月16日までで、369万200株の取得を目指し、買収額は約13億円となる見込み。TOB成立後は、公開買付者の連結子会社とすることを目的としており、トゥエンティーフォーセブン株式の上場廃止を企図するものではないとのこと。よって公開買付け成立後も引き続きトゥエンティーフォーセブンは、東京証券取引所グロース市場における上場を維持していく方針を示している。
TOB成立後のいなよしキャピタルパートナーズの保有比率は56%。トゥエンティーフォーセブン小島礼大社長は保有する約58%の株式のうち56%をTOBに応募するが、トゥエンティーフォーセブンの他の株主に対してはTOB応募は、それぞれの判断に委ねるとした。
FCによる出店、顧客送客等で事業価値を向上へ
トゥエンティーフォーセブンは、2012 年10 月よりパーソナルトレーニングジム事業「24/7Workout」を開始した。店名は英語の「24 hours 7 days a week(いつも、常に)」に由来し、全国89 店舗を運営。2023 年4月には 女性専用のセミパーソナルジムとしてのテスト店舗「FITTERIA」を関東に1店舗出店し合計90 店舗を展開してきた。(図はトゥエンティーフォーセブンIR資料より)
前事業年度末(2023 年11月末)までコロナの多大な影響を受け、前事業年度まで4期連続して売上高の減少並びに経常損失及び当期純損失の状況にあった。幸い、財務基盤は安定し、第三者割当による増資及び新株予約権(行使価額修正条項付)の発行で資金調達を実施できてきたことで、事業継続に十分な財務基盤を有し継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められない状況があった。
トゥエンティーフォーセブンは、コストコントロールによる経費削減を大前提とし、「新規 顧客数増加のための施策拡充」及び「既存顧客の維持拡大と新商材での売上拡大」等の対策を実施し、アフターコロ ナで回復の兆しが現れてきた経済に対応しながら業績の回復を図るのみならず、不安定な経済環境に柔軟に対応できる事業再構築を図るために、中期的に有効な資本増強及び資金調達を行う必要があると考えていた。
一方、いなよしキャピタルパートナーズは、昨今の健康志向が高まる傾向があるなか、今後のスポーツジムではパーソナルトレーナーと一対一でトレーニングを行うことを望む消費者が増えると考え、パーソナルトレーニング事業にビジネスチャンスを見出してパートナー企業を探していたところであった。そのような中で、パーソナルトレーニングジム「24/7Workout」の経営を知る。事業シナジーが創出され、企業価値向上が実現される可能性があると考えるに至り、公開情報のみで検討を進めてきた。
今後は、英会話教室NOVAのフランチャイズチェーン(FC)ノウハウを活かし「24/7Workout」の出店を加速させ、両社スポーツ事業の人材を有効に生かしながら成長を描いていく方針だ。
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