フィットネスクラブは、「運動をする場所」という概念を、事業の中心に置いている事業者はどのくらいいるだろうか? 生活者が健康や運動を意識するシーンは、些細なことだ。例えば、「今日は雨だから頭が痛いな」「昨日、飲みすぎたから二日酔いだな」。そのような、遠くで運動と結びついている課題を解決するには、どうしたらよいのだろうか? 株式会社タイムワールドの岡本氏は、フィットネスクラブのハードルと訴求内容について語る。

  • 株式会社タイムワールド
    シニアマネージャー
    岡本将平氏

ハードルがあると限界を感じやすい

多くのフィットネスクラブでは、入会へのきっかけをいかにつくるかが課題になっているのではないだろうか。

業界を渡り歩いて数十年の岡本氏は、「(未顧客にとって)フィットネスクラブでの“運動”はハードルが高く継続しにくいことがある」と言う。

「時代も生活者の気持ちも変わってきています。特定のシーンで起こるちょっとした不調に目が向くようになりましたが、まだフィットネスクラブに行こうというところまで、(未顧客は)いっていないのではないでしょうか」と疑問を呈す。

また、ハードルがあることを長く続けようとすると疲れてしまうというライトユーザーも多い。運動によりもたらされる健康は、生活者にとってはハードルを超えた先にやっと得られる健康なのかもしれない。どうすれば、そのハードルを低くできるのだろうか。

生活者の体感に直す

岡本氏は、プロモーションの文言に焦点を当てる。

「生活者の健康上の悩みをもっと身近な言葉で表しましょう。気圧による関節痛や頭痛、怪我の回復、肩こり、腰痛、睡眠不足、いびき、無呼吸症候群。肉体疲労や眼精疲労、集中力、美肌、アンチエイジング、二日酔い、心身の安定、筋肉痛、毛細血管、リンパ…」

たしかに、これらがLPに入っていたら興味を惹くだろう。どれ1つとっても、専門ジムがあってもおかしくない。だが、どうやってフィットネスクラブで提供したらよいのだろうか?

「O2BOXなら、解決できるでしょう」

O2BOXとは、高気圧酸素ボックスだ。

完全無人で、利用時間を設定するだけで、加圧・維持・減圧まで全自動で実行してくれる。

「国際宇宙ステーションでの気圧管理と技術に着目しています。週1~2回の利用で効率的な酸素吸収ができ、先ほどのような些細な不調や、通院するほどツラい不調にも効果的です」

知ってはいるが、使ったことがない事業者もいるのではないだろうか?

「中でストレッチやトレーニングをしたり、多目的型ではレッスンもできます。テレワークもできますし、エステでは、この中で施術もしています。マンションのフィットネスクラブ内で、安全が担保された商品として導入されていたり、健康経営の一貫で、鉄道会社が疲労回復と睡眠の質の向上のために導入したり、工務店では体力回復のため、IT企業では眼精疲労の回復、内科では糖尿病の治療目的、サッカーのトップ大学では20人で入れるものを使用したり、学習塾で集中力の向上のために使われていたりもします。

フィットネスクラブなら、PFIでプレゼンする際、費用対効果の担保として導入するケースもあり、使用例は多岐に渡ります」
酸素カプセル一筋、25年のメーカーが製造している商品のその効果はアスリートお墨付きだ。

「サッカーの香川選手も使用しています。試合のための移動が多く、走行距離が約12kmにもなる試合の回復にも寄与しています。睡眠に至っては、2時間、O2BOXに入ると5~6時間の睡眠に該当するほどの効果があることがわかっています」

香川選手も愛用

少しずつ、価値を提案していく

岡本氏は、ウェルネスやヘルスケアのニーズのある会員が、価値を感じ続けられるプロセスが重要だと言う。

「まずは、クラブに来ていただき、O2BOXで心身のコンディションが整ってきたところで初めて運動を提案することで、継続につながるのではないでしょうか? クラブの価値を、少しずつアピールしていくのです」

入会初期の会員には、日常生活での些細な不調から聞いてみるといいのかもしれない。入会し、クラブに頻繁に通うようになっても、運動に気乗りしない日もあるのだから。

ショールームは東京・八重洲、銀座、大阪、福岡、札幌。