穏やかに業績が回復、成長のための基盤整備を急ぐ
2025年3月期第2四半期の決算概要
上場各社の売上高は戻りつつあるものの、安定的な成長を実現していくために、投資や経費が必要な状況であり、この分、収益性が低下しているのはやむを得ない。今後に向けて、主力業態の立て直しと新業態・サービスの開発を急ぎ、トップラインを引き上げていきたいところだろう。併せて、各社に求められるのは、そうした主活動を支える支援活動だ。人材の採用や育成、プログラム・サービスの標準化、デジタルの活用による効率化の追求などだ。
ルネサンス
スポーツオアシスを連結子会社化 ホームフィットネス事業も貢献
株式会社ルネサンスの2025年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上高313.67億円(全年同期比48.3%増)、営業利益8.74億円(同210.2%増)、経常利益4.68億円(同118.9%増)、純利益2.22億円(同47.5%増)となった。
増収要因としては、前連結会計年度に株式会社スポーツオアシス(以下、オアシス)を100%連結子会社化したこと、とりわけ同社のホームフィットネス事業が当初の計画を上回って推移したことがある。また、2023年開業の4店舗分と値上げによる会員単価も寄与している。
増益要因としては、政府の補助等により光熱費が計画に対して下振れしたこと。店舗の修繕費やオアシスとの合併に伴うPMI(合併後の業務統合)費用が一部下期にずれ込んだことなどにより、設備費が下振れしたことなどがある。減益要因としては、給与水準の引き上げ、人材確保(採用)強化、既存店へのリニューアル投資などである。
セグメント別の売上高は、図1の通り、2024年3月期同様に、すべての項目で増加している。とりわけ前年同期比で大きく伸びたのは、フィットネス部門と地域・企業等の健康づくり部門である。
スポーツクラブは会員数が純増、さらに周辺事業も伸長
事業別の概要は、次の通りである。
スポーツクラブ事業は、オアシスの首都圏・関西圏のスポーツクラブ32施設が加わったうえ、4月には「スポーツクラブルネサンスKSC金町24」を開業した。
部門別会員数では、フィットネス会員が252,332名(前年同期比36.0%増)、スクール会員189,235名(同18.4%増)、オンライン会員62,28