穏やかに業績が回復、成長のための基盤整備を急ぐ

2025年3月期第2四半期の決算概要

上場各社の売上高は戻りつつあるものの、安定的な成長を実現していくために、投資や経費が必要な状況であり、この分、収益性が低下しているのはやむを得ない。今後に向けて、主力業態の立て直しと新業態・サービスの開発を急ぎ、トップラインを引き上げていきたいところだろう。併せて、各社に求められるのは、そうした主活動を支える支援活動だ。人材の採用や育成、プログラム・サービスの標準化、デジタルの活用による効率化の追求などだ。

東祥/スポーツクラブ事業

スポーツクラブ事業は売上高微増も収益0.77億円と低調

株式会社東祥の2025年3月期第2四半期の決算(連結)は、売上高138.88億円(前年同期比10.8%増)、営業利益28.80億円(同48.5%増)、経常利益29.18億円(同46.7%増)、純利益は13.49億円(同92.7%増)となった。

「ホリデイスポーツクラブ」を運営するスポーツクラブ事業は、会員定着のための接客力向上やホットヨガを含むスタジオプログラムの充実、広告宣伝(チラシ、SNS、web)の強化、ならびにトレーニング機器入れ替えやジムエリアのリニューアル、オンライン予約サービスの導入などを実施し、既存店舗の収益力回復に取り組んだ。

顔認証ゲートの設置やスタジオ内に大型スクリーンを設置してのグループエクササイズの実施、それを活用した人気インストラクターのLIVEレッスン配信などからなる新ビジネスモデルにも、半田店、東広島店、東岸和田店などで、取り組んでいる。

この結果、連結会計期間のスポーツクラブ事業の売上高は62.39億円(前年同期比3.5%増)、営業損益0.77億円(―)となった。なお、店舗数は102店舗と前連結会計年度末からの増減はない。

2025年3月期の通期の決算(連結)の予想として、同社は、売上高340億円(前年同期比9.9%増)、営業利益50億円(同26.3%増)、経常利益50億円(同22.0%増)、純利益20億円(―)と発表している。