セントラルスポーツ株式会社は2020 年4月から、YouTube「セントラルスポーツチャンネル」による動画配信をスタートした。現在、登録者は1.3万人を超え、フィットネスクラブ会員内外から視聴者を増やしている。

平山智志氏
セントラルスポーツ株式会社 新規事業開発部 マネージャー

休業後、動画配信開始 LIVE配信でつながり強化

同社がオンラインレッスンの提供を始めたのは、緊急事態宣言により休業になった4月から。短期間で制作する必要があったため、社内でシナリオをつくり最小人数で撮影・制作した。

「休業になってどうすべきか考えたとき、まずは全国の会員さまとつながることが大事であり、そのためにできることとして動画の配信をすることにしました。YouTubeチャンネルはもともと設けていましたが、これまではプロモーション映像の掲載などの活用が中心でした。最初は5分程度の動画を制作し、毎日1〜2本ずつ会員さまへの限定公開として配信していました」

4月中旬からは、公開配信に切り替え、さらに5月11日からはLIVE配信を始めた。

「社会状況が刻々と変わるなか、ステージに適したサービスが必要と考えました。最初は会員さまとのつながりを保つことが優先でしたが、在宅が続くなか世の中で運動不足が問題になっていたので、誰でも参加できるようにしました。フィットネスクラブへのイメージを回復したい思いもありました。LIVEレッスンを始めたのは、よりお客さまとのつながりを強化するためです」

アクティブ系が人気 チャンネル登録者約13,000名超

世の中のニーズにマッチしてヒットしたのが、スイミングスクールのレッスン前に行っている「がんば体操」だ。

「スクールは早くから休みになり、休園・休校が続くなか、スイミングのスクール生が家でできることとして、がんば体操のほかにも4泳法の動作の練習やストレッチを配信しました。低学年向けに負荷が低く、やりやすいものを提供し、好評でした」

フィットネスプログラムは、格闘技、ダンス、ヨガ、ピラティスなどクラブで人気があるものからつくっていき、その後世の中でニーズが高まっていた機能改善系のプログラムも提供を始めた。

「LIVE配信を始めてからはインストラクターそれぞれが、どうしたらよりお客さまとの距離が縮まるのか、楽しんでいただけるのかを研究しています。コミュニケーションをとることが大切と考え、呼びかけるようにしたところ、お客さまもチャットで反応してくれるようになりました。チャットにお名前が書いてある方はできるだけお名前を呼んでいます。最初はお客さまからどのような反応をされるのか、制作側も手探りでしたが、『嬉しい』『楽しい』といった前向きなご意見が多かったです。チャットのメッセージは全部見て、その後の展開に活かしています。チャットの中で、お客さま同士のやりとりが生まれているのも嬉しいです」

現在、YouTubeのチャンネル登録者は約13,700名(7月10日)。LIVE配信プログラムの閲覧数は500〜800名だ。会員向けアプリやSNS、ホームページで案内しており、正確には把握できていないがクラブ会員さまが多そうだという。

視聴者数が多いのは、リアルでも人気のファイトアタック、シェイプパンプなどだ。

「オンラインではヨガなど静的なプログラムが人気だと思っていましたが、意外にもアクティブ系のものが人気です。汗をかきたい、ストレス発散したいというご意見が多いです」

営業再開後も継続会員さまへの補完と収益源へ

同社は6月1日から営業再開しているが、オンラインの提供は続けていく。これまでは音源の問題からアーカイブは残していなかったが、6月以降はフリーの音源を使い、アーカイブ化できるレッスンを増やしていく。

「営業再開後も休会している会員さまへのフォロー、感染第2波への対策、会員さまへのサービス補完などのためにオンラインレッスンは継続します。忙しくて来館できない会員さまが、施設外でもレッスンを受けられることで満足度向上と退会抑制につながったり、会員ではない方にフィットネスの楽しさを知ってもらうことなどを期待しています。世の中の状況やお客さまの状況により、頻度や内容は変えながら7月以降も続ける予定です。今後は会員限定プログラムや有料イベントなども用意していきたいと考えています。また、有料で、オンラインのパーソナルトレーニングも導入しました。インストラクターやトレーナーが高いモチベーションをもって活躍できる新たなステージを創出するとともに、質の高いサービスを提供し事業として発展させていくことが今後の目標です」

世の中のステージやニーズに合わせて、試行錯誤しながら、今だからこそできることを提供していく。