顧客視点で
「人」が活きるサービスを

 

平成3年に東急不動産に入社し、最初の10年間は東急不動産でリゾート関係の業務に従事しました。その後、社内ベンチャーである福利厚生サービス提供企業イーウェルに創業メンバーとして同社に19年間在籍。東急不動産のウェルネス事業ユニットヘルスケア事業本部次世代事業部統括部長に就くとともに、東急スポーツオアシスの社外取締役も務めていたのですが、令和4年4月に同社の代表取締役社長に就くことになりました。コロナ下の東急スポーツオアシスの経営の現状をよくわかっていたので、着任後は、ミッションである「Well-being First!」への取り組みをより加速すべく、素早く戦略的な方向性を定めました。

店舗サービスでは、特に総合業態は、「人」がいて、お客さまに対して接点を持ち、お客さまが求めているコミュニケーションを最適な頻度で実施し、気持ちよく過ごしていただくことが価値になるのではと思っています。このコロナ禍でこうした価値づくりがなかなかできなかったのですが、これからは再びそこに取り組んでいきます。

また、非店舗サービスでは、デジタルサービスやホームフィットネスの商品などは当社の従来からの強みでもあるので、お客さま視点でサービスを開発し新しい価値を積極的に提案したいと思っています。特に、商品の体験価値を高めるため、細かな使用方法をデジタル(動画)でもっと提案したいと思っています。

さらに、この1年間ほど最も注力してきたのは、店舗でのキッズ向けサービスです。これまで当社は、この領域の売上構成比が少なすぎました。それがコロナ禍で経営が揺らいだ最大の原因でした。今は、この領域がぐんと伸びてきています。

成人についても、お客さまの求めるニーズが多様化しているなか、コロナ禍で会員数が大きく減少しているにも関わらず、相変わらず施設では運動に関するサービスだけしか提供されておらず稼働に偏りがあったので、稼働が落ちた空間には新しい価値を作っていきます。若年層向けにはコワーキングスペースを作ったり、スイミングスクールの生徒のご父兄向けにはジムの一部をフリースペースにして栄養セミナーを提供したり、新入会員さま向けのグループレッスンなどを提供したりしています。シニアのお客さまには、何らかの特技をお持ちのお客さまに講師を務めていただき、カルチャー教室を開いていただくこ