ヴァージン・アクティブとヘルシーフード・ブランド「ニュウ」と「カウアイ」を統合したグループ企業のCEOであるディーン・コワルスキー氏は、統合された事業を本物の「ウェルネス」産業として高く評価されるものへと導こうとしている。日本の総合業態をアップデートするためのコンセプトとしても「ウェルネス」は、とても的を射たものに思える。本誌と提携する欧州のフィットネスビジネス情報誌『Healthclub Management』(2024年第9号)より、ディーン・コワルスキー氏へのインタビュー記事を翻訳してお届けしたい。
(訊き手 同誌編集長 リズ・テリー氏)
ーどのようにこの仕事を始めたのですか?
ウェルネスは、私が非常に情熱を注いでいるものです。私の人生に大きな変化をもたらしてくれました。私は投資銀行出身で、資格は会計士でした。KPMGで働いた後、ニューヨークでコーポレート・ファイナンスに携わりました。
ウェルネスという点では、私の歩みは多くの人に見られる典型的なもので、学生時代は毎日スポーツをし、大学進学を機にスポーツをやめました。ニューヨークで働く頃には、不健康な食生活と運動不足が続き、最終的には仕事はうまくいっていたものの、ストレスが原因と思われるクローン病になりました。
最終的には手術をすることになりましたが、その道を歩む代わりに食生活を変え、運動を再開しました。私は物事を見て、触って、感じてみないと信じられないタイプで、その旅に出たことで、栄養と運動の力、そしてそれがいかに人生を変えるかを痛感しました。
ーその経験はあなたの人生をどのように形づくりましたか?
私は幸運にも金融ビジネスを売却することができ、純粋な情熱から約12年前にヘルシーフード・レストランをオープンしました。
当時、南アフリカのファースト・カジュアル・フードの分野では、健康食のコンセプトよりもハンバーガーやチキン、ピザのブランドの方が多かったので、商業的に何か革命的なことをする機会があると思い、レストランをオープンし始めました。現在では、「Nü(ニュウ)」と「Kauai(カウアイ)」のブランドで世界233店舗以上を展開しています。
―その次にしようとしたことは、何ですか?
健康的な食事はパズルの1ピースにすぎず、運動が私に与えてくれたものを高く評価し、私はこの2つを一緒にしようと計画し始めました