近年、フィットネスの業態・サービスが多様化していくなかで、フィットネスクラブが提供している本当の価値とは何でしょうか?最新のマシンや充実したプログラム?、それだけではないはずです。実は、「もっと大切な価値」を何気なくつくっているのでは?
それに気づくことこそが、会員の健康と幸福に最も大きく貢献していく第一歩になるのかもしれません。
●クラブで毎日起きている"小さな奇跡"
多くのフィットネス事業者は、適切なトレーニング環境、適切なトレーニング指導、コミュニティを、顧客にとっての価値と考え、それをサービス(※施設や設備を含む)として提供しているのではないでしょうか。
しかし、実際には、それと同じくらいか、もっと重要な価値を提供していると思います。
それは、クラスや指導サービスよりも価値のあるものなのかもしれません。
それは、とても小さなことだけど、クラブ内で、ごく自然に起こっているものです。
例えば、フロントスタッフとの目でかわす挨拶、ジムでのトレーナーとのちょっとしたやりとり、スタジオでの場所のゆずりあい、ロッカールームで交わすメンバーとのコミュニケーション、レッスン後にかわす常連会員同士のハイタッチ、フリーウェイトのプレートの付け替えを手伝う瞬間、顔なじみになった人が休むと「どうしたのかな」と気にかける心理など。
シェアオフィスやレンタルオフィスでリモートワークしたり、家で一人YouTubeを見ていたりでは、こうしたちょっとしたバーバル、ノンバーバルでのコミュニケーションは、ほぼありません。
オンラインやアプリなどのバーチャル空間でのレッスンでも、リアルほどのコミュニケーションはないでしょう。
フィットネスクラブというリアルな空間には、予測可能な偶然の出会い、物理的空間が生む安心感、リアルに「見られている」という適度な緊張感があり、それが継続を後押してくれているといったことも言えるのかもしれません。
フィットネスクラブには、それらが、確かにありますよね。そして、そうした「何気ないコミュニケーション」こそが、「私たちのウェルネスやウェルビーイングと大いに関係している」のです。
●科学が証明する"つながり"の健康効果
健康長寿や幸福感と相関する主な