日本の事業者が、これから成長するためには、どうすればよいか?

欧米のフィットネス市場の成長が著しい。

日本は遅れぎみではあるが、大きな市場機会が残されている。

ACSMが毎年発表している「世界のフィットネストレンド・トップ20」をヒントに、これから日本のフィットネス事業者が、業績の回復~成長を図るために、何をしたらよいかを明らかにした。

成長が遅れぎみの日本、だがそれは大きな成長機会があるということ

日本のフィットネス参加率は、2023年末までに4.5%前後まで回復してきているが、この間にchocoZAPやエニタイムフィットネス、カーブスなどの集客が好調なこともあり、さらに上昇し5%程度まで近づいてきているのではないか。海外と同様に公共スポーツ施設などの利用者までカウントしたら8%程度にはなってきているものと推定できる。とはいえ、日本の回復ぶりは世界に比べると遅い。

2023年末のフィットネス参加率を主要な国別に高い順から並べると、第1位は米国の23.7%、続いて英国の15.9%、スイスの14.9%、ニュージーランドの13.6%、ドイツの13.4%、オーストリアの13.1%、スペインの11.9%、カナダの11%となっている。

Future Market Insights社のレポートによると、世界のヘルス&フィットネスクラブ市場は、2024年の1,247億ドルから2034年には3,020億ドルに成長すると推定されており、これは、年平均成長率に換算すると9.2%になる。成長率を国別でみると、韓国11.1%、英国10.3%、中国9.9%、米国9.6%と高い。日本のGDPの伸びが、この間、長らく0~2%程度と低成長であることと比較すると、世界各国のこの成長率はかなり高い。

さらに、市場をフィットネスと捉えるのではなく、拡張的にウェルネスと捉えると、2027年には同市場は8.5兆ドルの市場規模にまで発展すると予測されている(GWI調べ)。

世界各国で、これほどまでにフィットネス市場、ウェルネス市場が伸びて、さらに今後も右肩上がりに伸び続けるとされているのだから、日本も市場機会はあるはずだ。それを捉えて、成長できるかは事業者の実力次第だろう。

いつまでも過去からの取り組みと同じようなことを続けていては、既述した国々のように市場機会