「チラシ×テクノロジー」による大きな変革
フィットネスクラブが継続して取り組むべき施策の1つに、集客プロモーションが挙げられる。その手法は様々あるが、大切なことは、“成果を出すこと”だけではなく、“成果を出し、分析し、次に活かすこと”である。
株式会社ポスティングホールディングス(以下、同社)は、独自の最新テクノロジーを活用し、フィットネス各社の集客に貢献している。競合他社との大きな差別化になるサービスの概要や特徴に迫る。
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株式会社ポスティングホールディングス取締役 最高業務執行責任者阿部洋之氏
結果を分析し、最大限の成果を
商圏内のターゲットにピンポイントで有益な情報を届けることができるポスティング広告。
以前より存在する手法ではあるが、大きな変革が起きている。
同社で最高業務執行責任者を務める阿部洋之氏は、そのきっかけを次のように語る。
「チラシは配布して終わり、そんな会社が圧倒的に多い。その結果を分析して次の施策に活かしていない、というより活かす術がない。テクノロジーを活用することにより、結果を可視化でき、分析したデータをもとに次の有効的な施策を練ることができる。結果、反響率の高い成果に結びつけることが見込める。同業他社との差別化を図り、クライアントの成果を最大限に生み出すことを目的に、テクノロジー要素をポスティングに取り込みました」
集客戦略における3つの特徴
同社考案による「チラシ×テクノロジー」を導入する企業は、2022年の設立以降、すでに5,000社を超えている。そのサービスには、どのような特徴があるのだろうか?
「1つ目は、“GIS(地理情報システム)データ”と国勢調査のデータを掛け合わせ、配布エリアの最適化ができる点です。ターゲットの情報(年齢、性別、年収等)を絞り、様々なデータを重ね合わせることで見出せる最適なエリア。そこにピンポイントで配布することで、最低限の配布部数で最大限の効果を生むことができます。また、配布人件費やチラシ印刷費といった経費の削減にもつながります。私自身、20年近くGISデータを扱い、マッピングシステム会社のセミナー講師も務めているので、これまで積み重ねた経験と知見に期待してほしい」と阿部氏は話す。
「2つ目は、独自でシステム開発した“GPS”の活用です。既存のGPSを活用する他社との決定的な違いは、リアルタイムで追跡できる点、位置を高低差まで把握できる点、になります。配布員の現在地と稼働人数、配布状況を本部が管理画面から常に確認しているので、不正を未然に防ぐことができる。また、配布禁止物件をGPSに連動するアプリに登録しているので、トラブルやクレームの回避にも役立ちます」
そして「3つ目は、“QRコード”を用いた分析、効果測定サービスになります。当社発行のQRコードをチラシに掲載するだけで、リーチ数の把握はもちろん、“読み取り位置特定機能(ビジネス特許申請中)”により、どこでQRコードを読み取ったかが可視化できる、画期的なサービスです。複数のQRコードを準備することにより、配布物比較も行えます」と語る。
同社の強みの1つとして、インフルエンサー活用によるSNSプロモーションなど、オンライン上のマーケティング施策も挙げられる。
目指すは、名実ともに日本一
今後の展望を阿部氏に訊いた。「データやシステムを活用し、名実ともに日本一のポスティング会社になる。エリアマーケティングの提案を強化し、さらなる貢献を積み重ねていきたい」。
フィットネス各社は、最適エリアでの配布、整備された配布員の管理、配布後の分析と効果測定、という“3本柱”を活用することにより、さらなる集客が図れるだろう。