株式会社ルネサンスは、6月15日から、全国18拠点からLIVEレッスンを配信する「RENAISSANCE Online Livestream」の展開を始めた。会員さまのエンゲージメント向上とフィットネス人口拡大を目指す。

  • 東 武史氏
    株式会社ルネサンス フィットネス企画チーム 課長
  • 熊田昌俊氏
    同 ソフト開発チーム 課長
  • 宮路大樹氏
    同 デジタルデザインチーム 専任課長

館外の接点を充実させる施策を模索エリアに分け、雇用とつながりつくる

同社は2〜3年前からオンラインレッスンの提供方法を模索し、昨年からイベント的に行っていた新コ禍を機に、経営改善、新規価値創造、雇用の創出という3つを目的にスタートした。「クラブに来るのは1週間のうち数時間ですから、館外の接点を充実させることが必要だと以前から考えていて、新コ禍を機に加速しました。会費収入がなく、またインストラクターの働く場もないなか、来館に頼らず提供できるサービスが必要でした」(宮路氏)

当初から課金して展開することを目的とし、4月はテスト配信として無料で行い、5月のGWはイベント価格(330円/回)で提供した。品質が担保できたことから、6月15日から月額制(3,300円/月)と都度利用制(550円/回)を設けている。一方で、会員専用アプリ「Myルネサンス」内ではMOSSAやレズミルズのほか同社オリジナルプログラムを6月末まで無料で配信した。

「インストラクターが収入を得るためにも、お客さまからお金をもらって、それに見合ったものを提供することにしました。無料配信している動画もありますが、映像を見るだけではコミュニティの構築はできません。LIVE配信で双方向のコミュニケーションをとることでつながりを強化できると考えています」(東氏)

つながり重視の施策として同社が行っているのが、18のエリアに分けて展開していること。他エリアや会員外でも受講可能だが、実際に通う店舗のインストラクターのレッスンが提供することで、お客さまのエンゲージメントを高めると同時に、インストラクターの活躍の場を増やすことにもつながる。インストラクターには事前に環境設定の説明会を開き、自宅から配信できるよう環境を整えてもらっている。

シンプルで汗をかけるプログラムが人気 初心者参加のハードル下がる

展開プログラムは、音源の使用制限を考慮したうえで、オンラインで参加しやすい、初級エアロビクス、オリジナル格闘技系、バレトン、ジム&ラン、ヨガなどからスタートした。参加者が多いのは、アクティブ系プログラム。汗をかける、動きがシンプルなプログラムが人気だ。「予想外だったのが、初めてエアロビクスを受けた方が多かったこと」と熊田氏は話す。人に見られず、参加しずらい雰囲気もないなど、オンラインのよさが活かされた。

参加者の属性は、男女比は約2:8、年代は40〜50代(5月18〜31日、10エリア展開時)。リピーターが5月は約50%と多く、毎日参加したり、1日に複数回参加したりする人もいる。

カメラのオンオフは参加者に任せており、2割程度がオンにしている。インストラクターは顔が見える会員さまにはなるべく声をかけるようにしており、参加者からは「知っているインストラクターに会えて嬉しい」「最前列で受けられてよかった」「動きを見やすい」などの意見が見られる。

デジタルタッチポイントを増やしオンラインフィットネスを1つの柱に

今後の課題は、参加者を増やすこととオンラインでのタッチポイントを増やすこと。現在は休会者・退会者とのつながり維持に重きを置いているが、フェーズが移行するなかでオンラインサービスをどのように活用していくか、長期的な視点も必要だ。3人は、今後の展望について次のように語った。

「特に高齢者は不安から休会を続けている方が多いのですが、、健康維持のためには運動が必要です。リアルの場でタッチポイントをつくる施策を考えています。デジタルタッチポイントがある人とない人では休会からの戻りは違います。また、DMで参加方法をご案内し、家族の協力を得て参加してもらうことも行っています」(宮路氏)

「オンラインフィットネスは今後収益の柱のひとつになり得ると思いますが、収益性のみを追求するのではなく、これまでスタジオプログラムに参加できなかった方々に参加いただき満足してもらえるものを提供していきたいと考えています」(熊田氏)

「今まではリアル店舗に来る人にしかサービスを提供できず、そのため参加率も大きく伸びていません。オンラインフィットネスが拡がることで、出店できないような立地の人にも自治体などを通じて皆でオンラインレッスンに参加してもらうなど、できることは多々あると思います」(東氏)