新型コロナ禍における緊急事態宣言により、大手を筆頭に、ジムやフィットネスクラブが一時的に閉鎖した。ジムでハードに鍛え続けていた方や個人のパーソナルトレーナー、クラブのスタッフは、健康面や精神面、経済面においても大打撃を受けた。
そのようななかで、レンタルジムの需要が急増。徐々に状況が落ち着いてきた現在でさえも、周りを気にせずトレーニングができる点や「密」を回避できることから、その勢いは弱まっていない。
そこで今回、国内一の規模を誇るレンタルジムプラットフォーム「THE PERSON」を展開している大石裕明氏に、コロナ禍の影響や今後の展開を伺った。
ジムオーナー・トレーナー・ユーザー、三方良しのマッチングサービスへ
「THE PERSON」は、場所がなく中々独立できないトレーナーと、空き時間を手間なく活用したいジムオーナーとをマッチングさせるプラットフォームだ。Airbnbのトレーニングスペース版と考えればイメージしやすいだろう。
「トレーナーが独立するにあたって、少しでもそのハードルが低くなり、フィットネスの提供がより人々にとって身近な世の中になってほしいという思いで事業をスタートしました」
2016年からレンタルジムの事業を始め、最初は千駄ヶ谷に1店舗構えていたのみだったが、進めていくなかでニーズがあることを確信。PMF(プロダクトマーケティングフィット)を目指しつつ事業を育て、ある程度運営ノウハウや勝ち筋が見えてきたところで融資による資金調達を行い大きく展開。2018年より規模を拡大しプラットフォーム化した。
プラットフォーム事業を始めて約2年、全体の規模も右肩上がりに大きくなっていき、現状の総提携店舗数は、全国で約320店舗。登録中のトレーナー/インストラクターも、3,000名を突破。登録トレーナーの指導を受ける方や個人でトレーニングする方も含めると、利用者はすでに10,000人は超えているという。
「最終的なビジョンとしては、ジムとトレーナー、ユーザーの3者がマッチングする三方良しのサービスを目指していますが、現状では、すでにお客さまがついていて、トレーニングを提供する場所だけを借りたいという方が多いです」
あくまでも金銭をいただくのは場所代のみで、トレーニングを提供した際の手数料や売上に対する掛け金なども受け取っていないという。さらに、トレーニングの提供価格もトレーナーが自