新型コロナウイルス禍(以下、コロナ禍)のなか、フィットネスクラブでは、非対面・非接触・3密回避が必須となり、苦しい状況が続いている。さらに、高齢化により総合クラブの主ターゲットとなる元気な高齢者の人口が減少していることも大きな課題だ。

エヌエスティ・グローバリスト株式会社は、このような状況を打破できる「フィットネス×IT」の11の製品をSPORTECで発表。そのなかでも注目を浴びた3製品について話を聞いた。

  • 町田 敏氏
    エヌエスティ・グローバリスト株式会社 フィットテック事業部長
  • 土田真菜氏
    同 フィットテックセールス

パーソナルスペースを確保してバイクトレーニングできる「P トレ」

Pトレはバイクの前横3方向を囲ったパーテーションに国内各地の街並みや大自然、空中、電車の運転席からの映像が流れるもの。同社はランニングマシンやバイクと連動して景色が動くVRシステム「vFit」を提供していたが、Pトレの特徴はコストがかからず省スペースで設置できることだ。

「コロナ禍で有酸素マシンの横をパーテーションで仕切っているクラブは多いですが、壁面や窓から2列目以降に設置されていることが多いバイクは、前に仕切りがなく、呼気からの感染が気になる方も多いのではないでしょうか。他人の視線も気にならず、パーソナルスペースを確保できることは、コロナ禍でなくても需要があると思います」(町田氏)

導入しやすいよう、初期投資がかからず、月額利用のサブスクリプション型となる。会員数が戻らない昨今、都度または月額オプションでの有料サービスとすることで付帯収入も期待できる。

セルフエステ「BURNNING SHAPE」女性の満足度を向上

BURNNING SHAPEは業務用のエステマシン。1台でフェイシャルとボディの両方に利用でき、高い効果が期待できるものだ。

「セルフエステの需要は高まっていますが、エステマシンでの施術と合わせて、フィットネスクラブでトレーニングすることで、ダイエット効果向上が期待できます。また、女性更衣室などに設置すれば、トレーニングウエアに着替えるときに気軽に利用できます」(土田氏)

同マシンは通常300万円程度だが、同社は月額12万円のサブスクリプション型で提供する。低価格であることを強みに急増するセルフエステサロンでは、フルタイム利用できるプランだと月額10,000円ほどになる。施術は立位または座位で行い、1.5畳ほどのスペースがあれば簡単に設置できる。スタッフが行う業務は清掃のみだ。

「Pトレのパーテーションを応用して個室スペースを当社から提供することもできます」(土田氏)と、導入のハードルも低く、コロナ禍により若年層だけでなく中高年層の女性にも需要が高まっているセルフエステは、クラブの付加サービスとして期待できる。

混雑状況を見える化し安心して利用できる「comieru」

comieru(コミエル)は混雑している場所がわかるセンサー。ジム、スタジオ、プールなど入口に設置することで、利用者数を把握することができる。

コロナ禍のなか、混雑を避けて利用したいお客さまから問い合わせの電話に対応しているフィットネスクラブも多いのではないだろうか。comieruを利用することで、利用状況が5段階で表示され、一目で混雑具合がわかるようになる。すでに設置したフィットネスクラブは、各エリアの利用状況をホームページ掲載・施設内に表示することにより、問い合わせが激減した。

「導入施設では、水着に着替えてプールへ行くタイミングもプールの混雑度がリアルタイムに解るので、的確に判断ができるようになったと会員さまに好評です」(町田氏)と、さらに利用が平準化し、安心した利用につながっている。

時間・曜日ごとの利用状況の統計をとることもでき、フィットネスクラブはそれに応じたプログラムの編成や集客施策を考えることができる。

導入しやすいサブスクリプション型 フィットネス× IT で利益と満足度向上

いずれのシステムも、サブスクリプション型にして、導入しやすいことが特徴だ。さらに、会員数が減少しているなか、付帯収入やお客さま満足度の向上につながる施策は多くのフィットネスクラブが求めているものではないだろうか。withコロナ期の新しい生活様式に適したサービスとして、注目したい。