Surf Fitやpilates K、loIveを展開し、ブティック型業態におけるブランディングに強い株式会社LIFE CREAT(E以下、LIFECREATE)。多くのフィットネス事業者がコロナからの回復に向け打ち手を模索するなか、同社は、2022年10月、兵庫県神戸市にREDY’S GYM神戸三宮店を出店し、筋トレと女性の距離を近づけ、未顧客に寄り添おうとしている(FitnessBusiness通巻124号参照)。同社には、様々な事業部間異動を経験し、新規事業の現場最前線で活躍している女性がいる。大森真子さんだ。本稿では、その目の輝きに迫る。

USJで「完了」した

大森さんは神奈川県平塚市で育った。実家は海辺にあり、幼いころから自然に囲まれて育った。

小2からずっとダンスをしていた。地元のスタジオに通い、中学生からは部活に入らず、学校が終わると親に迎えに来てもらい、電車で東京・目黒にあるEXPG STUDIOに通った(EXILEが2003年に東京に開校したダンススタジオ)。大森さんは、週3〜4日、東京と神奈川を行き来した。ダンス活動の露出が徐々に多くなり、エンターテイメントの世界に入り込んでいった。

その後も、ダンスの専門学校に2年間通った。ダンス漬けの日々は、将来の方向性を明確にした。大森さんは、USJのオーディションを受けた。2〜3日かけて数百人が受験する。1日で3次審査まで進み、減っていく受験生。最終審査に技術の審査と面接がある。合否が出るまで、約1ヶ月あった。

「それまでも、いちプロとしてダンスを続けてきたからこそ、活躍することを目標にしていました。見事合格し、パフォーマー(パレードダンサー)として活動しました」

いざ、夢が叶った。生業として、プロとして、ダンサーとして、目標が実現できた。ダンスで一生生きていくと思っていた。自分ができることはダンスだけだと思っていた。ダンスをやらせてくれた親に恩返しがしたいと思っていた。しかし、夢が叶ったら叶ったで、内心、ほかのことをやってみたいという気持ちが芽生え始めていた。

「1つの道を極める人もかっこいいし、一貫して同じことを継続している人もいる。色々なスキルを持っている人がいて、私は本当にダンスを続けるか、それとも方向転換してこのスキルを活かせないか。USJで踊っているときから考えていました」

そこで、大森さんは、当初より目標に