多くのフィットネスクラブ事業者にとって喫緊の経営課題、それは新しいユーザー獲得と継続率向上といえるだろう。その解決策の1つとして見直すべき大切な視点は、「インストラクターの質」と「インストラクター活躍機会の創出」だ。RADICAL FITNESSやUNIVERSAL YOGA EARTHといったスタジオプログラムを提供し、各社の教育・研修サポートにも注力している株式会社プライムエデュケーション(以下、同社)は2025年11月27日(木)、「FITNESS CONVENTION 2025」を開催。直面した課題解決に向けた方向性を示した。
人とプログラムが左右するクラブ経営の持続性とその重要性
「プログラム・人材などフィットネスソフト領域において、不可欠な業界プラットフォーマーとなり、顧客の成功を支援する」をテーマに掲げる同社は、「人の成長とプログラムの魅力で、フィットネスの可能性を拡張し、業界に熱量を与え続ける」をミッションに、様々な活動を通じ、さらなる業界発展と、そこに深く関わるインストラクター活躍の場の創出を目指している。
現在、参加ニーズの多様化が進む一方で、施設側は安定的な人材確保、インストラクター側はキャリアパスの不透明さ、という構造的課題を抱えている。フィットネスユーザーが「楽しく、効果を実感できる体験」を継続的に得るためには、指導の担い手であるインストラクターの成長と定着が不可欠であり、その支援はもはや現場任せではなく、業界全体で取り組むべき経営テーマといっても過言ではない。
「インストラクター活躍大作戦」が描く、新たな成長モデル

こうした問題意識のもと、同社が推進しているプロジェクトが「インストラクター活躍大作戦~インストラクターの活躍機会の拡大とスタジオ参加者拡大に向けて~」だ。
総合型クラブの減少傾向に伴い、就業場所が限定されがちなスタジオインストラクターに対し、クラブでの活動をベースにしながらもクラブに依存するのではなく、事業主体としての自立を促し、地域に活動拠点を広げていくという発想が、大きな特徴だ。同社は、インストラクターそれぞれの事業活動を仮想チェーン店化することで、マネジメントやプログラム、プロモーションの面からもチェーンメリットを提供できる体制の構築を考えている。
「FITNESS CONVENTION 2025」では、そのプロジェクトの具体策として、いくつかのセッションを実施。「個人ビジネスライセンス概要説明会」では、RADICAL FITNESSのフリーインストラクターが自身でレッスン拠点を持ち、サークル活動ができるという新たなライセンスの始動を発表した。
「個人事業活動のためのビジネススキルセミナー」では、前述の個人ビジネスライセンス始動に合わせ、自らフィットネスの場を創り出す為に必要な基礎知識を共有。定期的にお客さまへ新しいナンバーのリリースを実施することにプラスし、様々な視点からインストラクターの自立と活躍をサポートする内容であった。
また、「UNIVERSAL YOGA EARTH」や「あめのもりメソッドBrainto Body」、「BOARD 30」といったプログラムの体験会、姿勢に関する講師養成セミナーも同日に開催。これまでなかなか触れることができなかったカテゴリーへの興味が芽生える機会となった。
RADICAL FITNESSの新ライセンス構想に象徴されるように、インストラクターが長期的に活躍できる環境づくりと、プログラム価値の拡張を同時に図れる内容は、参加したフリーランスのグループエクササイズインストラクターを中心に多くの関係者が集い、情報交換と学びの場として機能した。
業界の未来を支える、人材支援の次なる一手に取り組み続ける

本コンベンションはリアルとオンラインのハイブリッド開催とし、地方在住者を含む幅広い層の参加を実現。将来への不安や新たな挑戦への迷いを抱えるインストラクターが、同じ志を持つ仲間と想いを共有し、一歩踏み出すきっかけを得られた場はフィットネス業界にとって大きな成果といえる。
「業界の真ん中で、業界発展のために汗を流していきたい」、そんな想いを抱く同社は、今後も対象や形を変えながら、業界で働く人材を後押しする取り組みを継続していく考えだ。プログラムと人への投資が、結果として顧客満足度と事業価値を高める──その好循環を業界の中心で創り出していく姿勢は、フィットネスクラブ事業者にとっても重要な示唆となるだろう。