総合クラブや24時間施設など、直営・受託を含め約160店舗を展開する株式会社ティップネス(以下、ティップネス)。2024年7月には渋谷区と包括連携協定を締結し、スポーツを通じた健康意識の向上や健康寿命の延伸に取り組んでいる。その一環として着目したのがピックルボールだ。体験会・練習会の実施に加え、「東京タワーピックルボールコート」の運営も担い、普及を後押ししている。その普及を推進したウェルネス営業部部長三島昌彦氏に、これまでの取り組みから見えてきた課題と、今後の事業の可能性について話を聞いた。

30・40代女性の運動課題から始まった挑戦

人々の運動実施率を高めることは、日本全体に共通する課題だ。なかでも、30・40代女性の運動実施率が低いことはスポーツ庁の調査でも示されており、国や自治体が直面する大きなテーマの1つとなっている(スポーツ庁「スポーツの実施状況等に関する世論調査」令和6年11月実施)。渋谷区も同様の課題を抱えており、ティップネスとの議論においても「30・40代女性が参加しやすいスポーツ」が検討の軸に置かれた。

そこで候補に挙がったのがピックルボールである。発祥国アメリカで競技人口が急速に拡大していることに加え、日本でもメディア露出が増え始めていた。さらに、日本ハワイピックルボール協会があるハワイ州ホノルル市と渋谷区が姉妹都市提携を結んでいる点も後押しとなり、まずは体験会を通じて反応を確かめることになった。

PRではターゲットをあえて絞らず、「スポーツ経験や体力に関わらず始めやすい新しいスポーツ」であることを前面に打ち出した。その結果、「名前は知っていたが、実際に体験してみたかった」という参加者が多く集まり、30・40代女性の参加も目立ったという。

「少し練習すればすぐにラリーができ、ラリーができれば自然とゲームになる。ゲームになると、勝つための工夫や上達への意欲が生まれる。当初は手軽な分、継続性に不安もありましたが、体験会を重ねるなかで、広がり方次第ではスクール事業としても成り立つ可能性を感じました」(三島氏)。

こうした手応えをもとに、ティップネスではピックルボールを通じた運動参加促進の取り組みを本格化させていく。

「普及はコミュニティ形成から」
体験会・練習会を積極的に実施

現在、ティップ