「F45 Training」( 以下F45)は、2013年にオーストラリア・シドニーで創業したファンクショナルトレーニング特化型ジムブランドである。「Functional45」の名の通り、45分間の高強度かつ効率的なワークアウトを提供することをコンセプトに、世界的に店舗の拡大を遂げてきているが、2026年に日本を戦略的重点出店国とし、FC加盟募集を本格化していく。

世界55カ国1,500 店舗へと急成長

日本の展開を重視していくF45

従来型のフィットネスクラブでのマシントレーニングは自己で完結する運動であるのに対し、F45は、モニターから流される独自の運動プログラムを、9から多い施設で27ステーションを45分間、参加者全員で、サーキット形式で行い、そこに、認定コーチの指導が加わるグループレッスンで、参加者のコミュニティを重要視し、一体感や高揚感を経験できるのが特徴だ。運動としても、HIIT、有酸素運動、無酸素運動、レジスタンストレーニングを組み合わせ、心肺機能向上や脂肪燃焼、筋力強化を短時間で実現する設計がなされている。

F45の運動プログラムは世界共通で標準化・均質化されており、どの国でも同じクオリティを担保することを目的に構築され、その数は80種類以上に及ぶ。

現在、55カ国以上に約1,500店舗が運営中で、数あるジムブランドの中でも飛躍的に店舗数を伸ばしているブランドの1つだ。

ビジネスモデルの中核はフランチャイズ方式である。本部は加盟料、ロイヤリティ、システム利用料などから収益を得るが、加盟時にはブランド使用権、設計支援、研修プログラムなどが提供され、開業後は会員管理システムやマーケティング支援、トレーニングコンテンツが共有され、FCに加盟する事業オーナーの収益最大化を実現していく。

事業オーナーがF45選ぶ理由として挙げられるのが、運動プログラムの配信などテクノロジーを活かしていること、そのため、店舗は少人数の固定スタッフで効率的なクラス運営が可能なこと。グループレッスンではあるものの、認定コーチが常に寄り添い指導をすることでセミパーソナル的な要素も発揮して高い顧客満足度が実現でき、継続性もある、ということが上位を示されているという。

また、戦略的パートナーとして「Reebok」「Red Bull」「HYROX」「Spartan」「Hyperice」などの有力企業との連携があることも、世界的店舗展開を実現したポイントになっている。

特に、世界各地で開催しているフィットネスレース「HYROX」との連携は、F45の会員の目標づくりになり、逆に「HYROX」に参加したいユーザーの練習拠点など、相互の相乗効果は大きく、2026年も、国内外の展開で「HYROX」との連携をより深めていく方針だ。

ついに日本で本格展開開始へ
コミュニティ型ジムの新展開に注目

有酸素運動を組み合わせた45分間

F45は、2026年より日本国内の店舗展開に本腰を入れていく。

日本では「F45浜松町」が先行して2020年3月に開業している。浜松町店は、港区芝大門の「大門」駅、「浜松町駅」の徒歩3分の立地で、国内で初めてFC加盟したジョン竹岡氏の経営により順調に運営を進めている。浜松町店は、ビルの1階、地下1階の2フロアで構成されており、1階が受付、トレーニングスペースの一部、地下1階がトレーニングスペース58坪(1レッスン30名前後参加可能)、更衣室、シャワールーム、会員数は200人に達している。浜松町店の運営経験を活かしながら、まずは、日本国内のマスターフランチャイジーを積極的に募っていく方針だ。F45のビジネスモデルとしては、加盟店側の収益源は月会費を中心とした会員制売上とパーソナルセッションや物販などが付加収益となるが、会員料金が世界平均月3万円(浜松町店・1ヶ月F45のクラス受け放題、税込26,400円と高単価だ。

初期投資は、約45坪から70坪程度のスペースに、ファンクショナル設備やギア・マシンを20種以上(基本スペック)を導入し、平均して8,000万円規模。会員対象客層は、20 ~ 60歳代位までの男女で、ファッション性も高く45分の時間内で効率的な運動ができることから、ファンクショナルトトレーニングを効率よく取り組みたいビジネス層には着目されるジムになると見る。こうした層を獲得できる立地選定がカギになるが、まずは都心部での出店を目指して、マスターフランチャイジーと協働していく考えだ。

近年のヨガ・ピラティスブームから、「HYROX」が起点となり、ファンクショナルブーム到来に備えて、会員獲得力と収益力を持つビジネスになると予想する。

F45はただ運動するジムという業態ではなく、コミュニティを重視していることも面白く、まさに体験設計を商品化したコミュニティ型トレーニングジムという新しいジャンルを拓くフランチャイズブランドと言える。編集部も国内展開の進展に密着して、海外ブランドの国内進出の手法やプロセスを今後レポートしていきたい。

各種機器が揃う
モニターを活用して運動を行うグループレッスン
F45 浜松町のジム内
ロッカーやシャワールームも完備