世界的に急成長するフィットネスレース「HYROX(ハイロックス)」の国内3大会目となる「AirAsia HYROX Chiba」が、2026年8月6~9日の4日間、千葉・幕張メッセで開催された。横浜、大阪に続く日本開催となった今回は、国内外から約12,000人が競技に参加。日本では初となる4日間開催となり、過去最大規模のHYROX大会となった。観客数も11,069人を記録しており、競技者と観客を合わせて2万人を超えるイベントとなった。

  • HYROX Japan
    コルベット・スティーブ氏
     

注目集まるHYROX

HYROXは、1kmのランニングとファンクショナルワークアウトを交互に8回繰り返す、世界共通フォーマットの屋内フィットネスレースだ。ワークアウトはスキーエルゴ、スレッドプッシュ、スレッドプル、バーピー・ブロードジャンプ、ローイング、ファーマーズキャリー、サンドバッグランジ、ウォールボールの8種目で構成されるが、競技フォーマットを世界で統一することで、自身の記録を世界の参加者と比較できることも人気を広げている要因だという。とはいえ、アスリートだけの競技にとどまらず、幅広い層が参加できるよう、プログラムも工夫されているのが特徴だ。

千葉大会では、1人で全種目に挑戦する「シングル」「シングルPRO」に加え、2人でワークアウトを分担する「ダブルス」「ダブルスPRO」、4人で挑戦する「リレー」、障害のあるアスリートを対象とした「Adaptive Divisions」などを実施した。トップアスリートだけでなく、一般のフィットネス愛好者が自らのレベルや目的に合わせて参加できるカテゴリー構成が参加につながっている。

参考までに千葉大会のトップアスリートのタイムを紹介すると、男子最高峰の「HYROX PRO MEN」では、カナダから参加しLearn Cole選手が54分37秒で優勝。日本勢ではバフォ ラルフ海選手が1時間00分44秒で総合4位に入るほか、日本勢3人がトップ10入りした。「HYROX PRO WOMEN」では、イタリアのMassa Camilla選手が1時間02分18秒で優勝。日本勢では吉田亜希選手が1時間03分47秒で総合2位に入るほか、日本勢3人がトップ10入りを果たした。

一般参加の平均完走タイムは、男子が1時間38分52秒、女子が1時間42分04秒となった。競技志向のアスリートから完走を目標とする一般のフィットネス愛好者まで、幅広い競技レベルの参加者が同じ環境で競技参加できるのはHYROXの大きな特徴となっている。


横浜、大阪の開催から千葉は急拡大

注目すべきは、日本市場における参加規模の拡大スピードである。日本初開催となった2025年8月の横浜大会から、2026年1~2月の大阪大会へと開催地を拡大。大阪大会の参加者3日間で8,087人に対し、千葉大会は約12,000人となり、約48%増加した。わずか1年ほどで、HYROXは人を集めるフィットネスイベントへと成長したといえる。

千葉開催では国内参加者の割合88%。国内参加者エリアは東京、神奈川、千葉で大半を占め、次いでインバウンドた。さらに国内参加者の約4,000人が大会初参加であったことも特筆できる。

また男性6割、女性4割、年齢層は30歳代が中心、最高年齢は76歳だった。参加経路は、横浜、大阪の開催以後に競技者のコミュニティが進み、SNSなどで認知が広がった。

まだまだHYROXの広がりは期待できる。その背景には、競技の練習やHYROXの体験ができる提携ジムが国内約200施設に拡大、この効果が表れていくとみる。HYROXとしても、「HYROX TRAINING CLUB」として、既存ジムがHYROXをスムーズに導入できるように、マーケティング、イベント、トレーニング、教育等を提供するサービスを積極的に展開している。この中核を担うのがトレーニングと教育を支える包括的なプラットフォーム「HYROX365」だ。

フィットネスクラブやトレーニングジムにとっても、HYROXは新たな会員獲得や継続利用、コミュニティ形成につながるコンテンツとして期待できる。「ジムや参加者を増やすとともに、国内での競技日数を増やしていくことが私たちのやるべきこと。開催場所、開催日数を増やして、HYROXを拡大していきたい」とコルベット・スティーブ氏。

2027年1月21日(木)~25日(月)には「BYD HYROX Osaka」として大阪開催、2027年4月16日(金)~18日(日)には「HYROX Nagoya」として名古屋開催が決定している。この勢いはフィットネス市場への参加動機と新たなコミュニティを生み出すことと期待できる。