3月、新型コロナウイルスの大流行により、IHRSAはサンディエゴで開催予定であった39回目のIHRSAコンベンション&トレードショーの中止を決定した。これにより、毎年、多くの気づきと示唆を与えていた基調講演を、業界関係者と共有することができなくなってしまった。そこで今回、プログラム、テクノロジー、ウェルネス、ソーシャルメディア、セールス・マーケティングなどの分野に詳しい5名のプレゼンターの方々に、各分野における今後のポイントについて共有してもらうことにした。

まずいえることは、近年、テクノロジーのおかげでフィットネスクラブはエクササイズ・エンタテインメント・ビジネスにおいて様々な恩恵を受けているということである。特に、今年に入っての新型コロナウイルス禍(以下、新コ禍)により、ユーザーはこれまで以上に、様々なチャネルからフィットネスコンテンツにアクセスできることを求めている。

同時に、より刺激的で高品質、そしてモチベーションを高めてくれるエクササイズ―娯楽性とパーソナライズ性、ストレスの緩和、気分の高揚、免疫力のアップ、そして自粛生活のなかでも平常心を保てるような―プログラムを探している。

1.フィットネスクラブにおけるデジタルトレンド
Fitness24Seven Thailandマネージングディレクター/ Vedera Ventures CEO
ブライアン・オーローク氏

フィットネス業界におけるデジタル分野は大きな変革のさなかにいる。

2019年だけで、statista.comによれば、世界中でフィットネストラッキングデバイスやフィットネスアプリの利用者は11億7.300万人にもなっているという。この数値は、現在も伸び続けている。

デジタルフィットネストレンドを左右するのは消費者心理だ。人々は、魅力的で使いやすく、パーソナライズ化、オムニチャネル化された、ほかではできない体験を求めている。ここ数十年で世界中どこにいてもインターネットがつながるようになったことも、新しい消費者向けソリューションの提案や体験価値の向上に大きく拍車をかけている。

次の世紀に向けて、業界は進化する必要がある。ODAVAD( on-demand、anywhere ,virtual ,anytime digital)を意識したものが、フィットネス業界を成長させていくだろう。

以下に、ODA