厚生労働省及びスポーツ庁は、健康増進・生活習慣病予防推進に資する優れた取組を行っている企業・団体・自治体の表彰し、他の模範となる取組を省令・普及することにより、健やかで心豊かに生活できる社会の実現を図ることを目的とした、「健康寿命をのばそう!アワード」を開催している。

健康寿命の延伸に寄与した企業・団体・自治体を表彰

2022年11月28日(月)、「第11回 健康寿命をのばそう!アワード」をニッショーホール(東京都港区)で開催した。本表彰式は、生活習慣を改善し健康寿命を延ばすために厚生労働省が行っている国民運動「スマート・ ライフ・プロジェクト」の一環として実施するもので、今年度で11回目を迎えた。なお、今回は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を鑑み、本表彰式の模様は、オンライン(YouTube Live)にて同時生配信を行った。

第一部<母子保健分野>では、宮崎大学医学部看護学科 生活・基盤看護科学講座 地域看護学領域、<介護予防・高齢者生活支援分野>では、三色吉シニア倶楽部の取組がそれぞれ厚生労働大臣 最優秀賞を受賞した。

第二部<生活習慣病予防分野>では、厚生労働大臣賞候補の4者がそれぞれプレゼンテーションによる最終審査を経て、大橋運輸株式会社の取組「『治療より予防』社内の健康経営から地域の健康活動へ」が厚生労働大臣 最優秀賞に輝いた。4社合同健康研究会、熊本県南阿蘇村が、企業・自治体の各部門で厚生労働大臣 優秀賞を受賞。また、特にスポーツ・運動を通じて優れた取組を行うスポーツ庁長官 優秀賞には、株式会社ウィンゲート、三重県紀北町が企業・自治体の各部門で受賞した。

※表彰式の様子はアーカイブ配信中(アーカイブ期間:2023年3月末日予定)。
「健康寿命をのばそう!Smart Life Projectスマート・ライフ・プロジェクト」
YouTubeアカウントより視聴可能。
URL:https://youtu.be/E44bgfthmyE

さらに当日は、今年度の「スマート・ライフ・プロジェクト」オフィシャルアンバサダーの松丸亮吾さんによるスペシャルトークショーも行い、健康にまつわる謎解きの出題もあるなど、会場は盛り上がりをみせていた。

「第11回健康寿命をのばそう!アワード<生活習慣病予防分野>」記念撮影

開催レポート

主催者挨拶

大島一博氏 厚生労働事務次官

大島一博 厚生労働事務次官が登壇され、主催挨拶として、加藤勝信 厚生労働大臣からのお言葉を代読した。
「我が国の健康寿命は着実に前進している一方で疾病全体の生活習慣病は割合は年々増加しています。人生100年時代を迎える中で誰もがより長く健康に生活できるよう予防、健康づくりの取組をより一層進めていく必要があります。本日受賞された皆様におかれましても今回の受賞を機に健康促進の取組をさらに推進いただけますようお願いいたします」と強い思いを語っていた。

スポーツ長官挨拶

室伏広治氏 スポーツ庁長官

室伏広治スポーツ庁長官が登壇。
「(オリンピック・パラリンピック)東京大会の開催から早くも1年が経過しました。東京大会は『楽しさ』や『喜び』など、スポーツの持つ様々な価値を確認できた大会であったと思います。今後、そのレガシーをいかに継承・発展させていくかが重要であり、『目的をもって』『楽しみながら』身体を動かすということを広めていきたいと考えています。こうした中で、株式会社ウィンゲート様の取組については、体力測定システムを活用し、測定結果に応じた『目的別の運動指導』を行っている点、三重県紀北町様の取組については、『今より10分多く体を動かす』という無理のない目標設定で、町民の意識向上を促している点を高く評価させて頂きました。スポーツ庁としましても、皆様とともに、様々な施策に取り組んでまいりますので、引き続きよろしくお願いします」と語っていた。

講評

<生活習慣病予防分野>講評 辻󠄀 一郎氏 評価委員長

最後に、<生活習慣病予防分野>辻󠄀一郎評価委員長より講評として、「今回プレゼンテーションをされた4組の取組を聞いているとコロナ禍でも新しい形での健康づくりが着実に進んでいることに勇気づけられる思いです。特にこれまで健康づくりが難しいと言われてきた中小企業や過疎地での取組が受賞されたことは特筆すべきことだと思っております。このように素晴らしい取組をしている受賞者の皆様に改めて敬意を示すとともにそれが全国に横展開され国民の健康寿命の延伸と健康格差の縮小が実現することを祈念いたしまして講評とさせて頂きます」と述べられた。

 

スマート・ライフ・プロジェクトとは

「健康寿命をのばそう」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした厚生労働省の国民運動。運動、食生活、禁煙の3分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っている。2014度からは、これらのアクションの他、健診・検診の受診を新たなテーマに加え、更なる健康寿命の延伸を目指し、プロジェクトに参画する企業・団体・自治体と協力・連携しながら推進している。 

【全受賞結果】(順不同)

<生活習慣病予防分野>
国民の生活習慣を改善し、健康寿命をのばすための運動「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として実施し、今年で11回目を迎える。従業員や職員、住民に対して、生活習慣病予防の啓発、健康増進のための優れた取組をしている企業・団体・自治体から計57件の応募を受け、有識者からなる評価委員会による書類選考及び表彰式当日のプレゼンテーションにより、生活習慣病予防分野では、厚生労働大臣最優秀賞1件、厚生労働大臣優秀賞2件、スポーツ庁長官優秀賞2件、厚生労働省健康局長優良賞7件を決定した。
※本年は厚生労働省保険局長賞は該当なし。

▼厚生労働大臣賞

※団体部門は該当なし。 

▼スポーツ庁長官 優秀賞

※団体部門は該当なし。 

▼厚生労働省 健康局長 優良賞 

<母子保健分野>
すべてのこどもが健やかに育つ社会の実現に向け、母子の幸せで健康な暮らしを支援するための優れた取組を行っている企業などから67件(企業22件、団体32件、自治体13件)の応募を受け、有識者による評価委員会で審査・選出された取組事例から厚生労働大臣賞、厚生労働省子ども家庭局長賞の表彰を行った。

▼厚生労働大臣賞

※企業部門は該当なし。 

▼厚生労働省 子ども家庭局長 優良賞

<介護予防・高齢者生活支援分野>
地域包括ケアシステムの構築に向け、地域の実情に応じた優れた取組を行っており、かつ、それが個人の主体的な取組の喚起に資するような取組を行っている企業などから56件(企業12件、団体22件、自治体22件)の応募を受け、有識者による評価委員会で審査・選出された取組事例から厚生労働大臣賞、厚生労働省老健局長賞の表彰を行った。

▼厚生労働大臣賞

▼厚生労働省 老健局長 優良賞