2023 Outdoor Participation Trends Report(2023年アウトドア・パーティシペーション・トレンド・レポート)」では、アメリカで、アウトドアフィットネスへの関心が高まっていることを示している。アウトドア産業協会(OIA)とアウトドア財団(OF)が共同で発行したこの報告書によると、2022年にアウトドア・レクリエーションに参加したアメリカ人の数は2.3%増加し、過去最高の1億6810万人に達した。
このデータは2022年に18,000人のオンラインインタビューから集めら、6歳以上の米国人口の半数以上(55%)が屋外での運動や活動に参加していると報告している。
この増加傾向は、フィットネスクラブやジムを含む身体活動分野全体に及んでおり、リトリート(非日常的な気分を味わえる場所へ行き、心身をリラックスさせること)を含む屋外エクササイズの要素をプログラムに取り入れるクラブが増えている。
加えて、参加者の多様化も進んでいる。黒人、ヒスパニック、LGBTQIA+の参加率が上昇した。ヒスパニック系の参加率は、2015年の34%から2022年には56%へと増加し、単一グループの中で最も高い伸び率を示した。
2022年には、男女を問わずLGBTQIA+の61%がアウトドア・レクリエーションに参加している。これは2021年の1,580万人から2022年には1,800万人が参加していることになる。
さらに、高齢者も一定数、屋外で活動するようになっている。2018年にはシニア(55歳以上)の参加率は28%に過ぎなかったが、2022年にはシニアの参加率は35%と過去最高を記録し、これは100万人の参加者増に相当している。
日本でも、コロナ禍では、アウトドアフィットネスが注目を集めた。ウェルネス市場に乗り出すフィットネス企業も増えてきているが、自然の中で行う運動プログラムが、人々の身体的・精神的な健康にポジティブな影響を与えることは、これまで多数の研究によって証明されている。さらに、グループエクササイズとなれば、社会的な健康にも良いと言えるだろう。
アウトドアフィットネスの今後の動向に注目だ。