アスリートのものとして考えられていた高地トレーニングを、一般ユーザーが日常に取り入れるという、斬新な着眼点でサービスを提案するジム「ハイアルチ」。同ジムを運営するHigh Altitude Management株式会社が、マネジメント人材として新しいメンバーを募集し、事業拡大に向けて着々と準備を進めている。日本のフィットネス業界における低酸素トレーニング市場を開拓したパイオニアは「空気の価値化」をテーマに、ウェルネス領域にもその価値を拡げていく。
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High Altitude Management株式会社代表取締役/CEO坪井玲奈氏
常圧低酸素トレーニングを
手軽に身近な環境で行なえるジム
ハイアルチの最大の特徴は、これまで「アスリートが、競技パフォーマンスを高めるためのもの」として捉えられてきた、高地トレーニングを、一般の人でも安全に取り入れることができる環境を構築したことだろう。
従来の高地トレーニング環境である低圧低酸素は、人間の適応能力を助長し、運動効果を高める代わりに、身体に大きな負担をかけることが懸念されている。ハイアルチは、ジムエリア内を「常圧低酸素(気圧は変えず、空気中の酸素濃度のみを下げる)」にすることで、身体への負担を軽減しつつも、運動効果を最大限引き上げているのだ。また、一般人が、高地トレーニングを継続することは、経済的にも、物理的にも現実的ではないが、都心のビジネス街であっても、同様のトレーニングができるとあり、老若男女問わず多数の会員からの支持を獲得、日本の低酸素トレーニング市場をリードしてきた。
代表取締役/CEOの坪井氏は、「海外では高地トレーニングを身近でできる環境があることを知り、自分自身もファンになりました。英語学習でいう駅前留学のように、わざわざ高地に行かずとも、身近でかつ手軽に体験してほしいという想いから、ハイアルチを始めました」と言葉を弾ませる。
“空気で場を再発明”する
環境型ビジネスに勝機あり
「高地トレーニングがアスリートのものという認識は、いまだ根強いのも事実です。一般のユーザーさまでも安全に利用でき、効果も高いことを伝えていく必要があります」と坪井氏は言う。
ユーザーからは、「血糖値が下がった」や「寝つきが良くなった」などの嬉しい声も上がっている。体験からの入会率も約90%と、効果を実感しているユーザーも多いのが実情だ。
また坪井氏は、「ハイアルチのユーザーさまは、30代から50代の多忙な世代が多いです。低酸素環境では、その場に『いるだけ』で身体に負荷を与えてくれるので、短時間でも効果を高められます。この世代のニーズと合致しているのではないでしょうか」と現代社会における重要性を説く。
この「いるだけで身体に負担をかけることができる」という低酸素空間の恩恵は、楽に健康になりたいという多くの人々のニーズを叶えるものになりうる。坪井氏は、この低酸素空間を武器にした環境型のビジネスモデルに、大きな将来性を見出している。
「例えばClub in Clubとして、総合型クラブの一角にハイアルチのブースを提供したり、スタジオ型のクラブを『低酸素スタジオ』にすることで、付加価値を高めたりなど、様々なところで既存のフィットネスジム様とお互いの価値を高めることができます」と坪井氏は説明する。
このビジネスモデルは、部屋の広さやトレーニングの種類など、物理的な制限を受けないことも売りと言えよう。総合型クラブでは、デッドスペースにブースを設置するだけでも良いだろうし、コンセプト型のジムであっても、提供しているトレーニングやプログラムを低酸素空間で行うだけでも価値を高めることができるのだ。
また、オフィスの一部を低酸素空間にするなど、健康経営の分野でも注目度は高まっているという。フィットネス以外の領域でも低酸素空間の市場自体も大きく広がりを見せているのだ。
エアテックカンパニーとして
ウェルネスな空間をプロデュース
これまで、低酸素トレーニング市場の日本におけるパイオニアクラブとして、活躍をしてきたハイアルチだが、今、事業拡大のフェーズを迎えている。
「今後は、フィットネスに留まらず、エアテックカンパニーとして、空気を通じて、空間のプロデュースを打ち出していきます。より多くの人に健康になってもらえるよう、ウェルネス領域にも事業を拡大していきます」
さらに坪井氏は、「空気自体に価値があるのです」と言葉に熱を込める。水がきれいな日本では売れないと言われたミネラルウォーターの市場が、約4,000億円の市場になったように、「健康に良い空気」には高い価値があると、坪井氏は見据えている。
「当たり前のようにそこにある空気には、注目する人は少ないですが、だからこそ価値があるのです。実は、この発想はプロダクトアウトの視点ではなく、お客さまの声によって気づかされました」と坪井氏は言う。
ハイアルチのユーザーから、当初想定していなかった、不定愁訴の改善などの声を聞き、会員のウェルネスに貢献していることを実感した坪井氏は「健康な空気をプロデュースし、より多くの生活場面で健康な人を増やしたい」という想いに至った。
こうしたサービスを一般大衆化していくためには、エビデンスベースであることは必須条件であるが、ハイアルチは、山梨学院大学などの研究機関とも共同研究を重ね、エビデンスの構築も欠かさない。
「常圧低酸素環境でハイアルチのトレーニングを行なうことでの、血糖値の変動を調べるなどの研究を進めています。また、低酸素環境下では、自律神経が整うことも研究によってわかっていることです。運動をすれば、より効果は高くなりますが、運動をせずとも、何かをしながらでも、十分に効果を出すことができるのが、『空気の価値』です」
さらに坪井氏は、この空間が創り出す価値は、身体的な健康の枠を超え、健全なコミュニティを生むと捉えている。コロナ禍で、人と人との空間の分断が推奨されたことで、コミュニティの希薄化が問題視されている現代。オンラインでの交流の場も確立され、選択肢は増えたとしても、今後も人々が集まる「リアルな場」がなくなることはないだろう。
「今こそ、その場に行く意義を作り、人が自然と集まるような空間を創ること必要です。そのためにも私たちはエアテックカンパニーとして『空気の価値』を高めていきます」
事業拡大につき
マネジメント人材を募集
空気の価値化を掲げ、ウェルネス領域への事業拡大に伴い「この新境地への挑戦にむけて、共に事業をつくってくれる仲間を募集しています」と坪井氏は、エネルギーに満ちた声で言う。
上述したとおり、空気の価値化を、旗艦事業となるフィットネス事業でも、業界に向けて価値提案をしていくため、フィットネスクラブでの経験がある人材をハイアルチは求めている。
「特に、熱意のある人は大歓迎です。マネージャー~経営層レベルのポジションでの採用になりますので、権限はできる限り付与するつもりです。私たちの想いに共感し、そして、アイデアや企画を積極的に実行できる方に、ぜひ来ていただきたいです」
詳細は、下記求人要項から確認してできるが、即戦力としての採用となるため、5年以上の実務経験がある人が募集の対象となる。
「空気」という観点から、日本に新しい健康の定義を作ることのできる魅力に満ち溢れた求人だ。我こそはという方が、ハイアルチと伴に革命を起こすことを期待するばかりだ。