技能や能力を磨き、自立した人材の育成に力を入れる遠藤一佳氏の連載。2023年は、同氏が注目する人物にインタビューする対談形式でお届けする。今回は、株式会社Fine 代表取締役 小原雄二さん。17年越しで独立・起業の道を選ぶまでの葛藤を訊いた。(以下、敬称略) 

2022年8月に福岡県北九州市に
「スモールジムLiveFine」をオープン

遠藤:今回は株式会社Fine代表取締役の小原雄二さんにお話を伺います。まずは、現在のビジネスについての概要を教えてください。

小原:2022年8月に福岡県北九州市小倉北区に「スモールジムLiveFine」をオープンしました。ジムがある場所は小倉駅からモノレールで約4分の香春口三萩野駅(かわらぐちみはぎのえき)から徒歩2分です。約20坪のスモールジムの標準モデルです。

遠藤:これまでのキャリアを簡単に教えていただけますか?

小原:3人兄弟の末っ子だった私は高校卒業後、両親への負担を軽くするために「早く働きたい」と思っていました。決して、貧乏な家庭だったわけではありませんが、少しでも早く自立したいと考えていました。とはいえ、社会に出てやっていくための専門知識も能力もありませんでしたので、スポーツに関心があったのと、学生時代に臨時で指導を受けたトレーナーという仕事に興味を持っていたことから、スポーツ系の専門学校に進学してスポーツ医科学を学びました。

遠藤:そこからスポーツ医科学関連の仕事をすることになるのですね。

小原:卒業後は地元である福岡県の病院が経営するメディカル系のフィットネスクラブに就職しました。

遠藤:そこからスモールジムをオープンするまでの約17年間、同施設に従事することになります。結構、1社が長かったですね(笑)。

小原:実は約10年が経過した30歳のときに辞めようと思ったことがあり、上司に相談しました。同施設ではジムでの運動指導はもちろんのこと、スタジオでのグループレッスン、パーソナルトレーニン