就学前の2年間、組織化された運動やスポーツに参加した(食生活の改善や、読書の時間の増なども含む)子どもは、このような支援や関与の恩恵を受けなかった子どもに比べて、より強力な推論能力を持つことが明らかとなった。

これは、東フィンランド大学による新しい研究結果によって報告されている。

「2年間の食事と身体活動介入が子供の認知に及ぼす影響-非ランダム化対照試験(Effects of 2-year Dietary and Physical Activity Intervention on Cognition in Children-A Nonrandomized Controlled Trial)」は、Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports誌に掲載された。

この研究は、フィンランドの小学生397人を対象に、認知に焦点を当てた2年間の食事・身体活動介入を行ったPANICIプロジェクト(Physical Activity and Nutrition in Children)のデータを分析したものである。

この研究では、組織的な身体活動が、結果を左右する最大の力を持っていることを示している。反対に、余暇時間中の過度のコンピューター使用時間や監視のない身体活動は、推論能力の低下と関連していた。推理力は、学習、学業成績、日常の問題解決において極めて重要である。

フィットネス施設にあるような体系化されたプログラムで、子どもたちに身体を動かす時間を与えることの有効性が示唆された。

日本でも、キッズのプログラムやスクール、学童などの需要は増加傾向にあり、フィットネスクラブの収益に大きく貢献してきている。高齢者を対象にしたコグニサイズなどもあるが、“子どもの認知機能を高める”という切り口のサービスにも成長可能性がありそうだ。