今般、上場するフィットネス・スポーツクラブ企業の2023年第3四半期決算が発表された。フィットネスクラブの最新の事業環境を把握するものとして、各社の決算短信をベースに経営状況を確認していく。まずは株式会社ルネサンスから見ていきたい。

株式会社ルネサンス(以下、同社)は2月9日、2024年3月期第3四半期決算(2023年4月1日から2023年12月31日まで)を発表した。同社2024年3月期第3四半期決算短信より経営状況を見ていきたい。

2024年3月期第3四半期決算は増収増益

第3四半期連結累計(2023年4月1日~2023年12月31日)

・売上高 
324億22百万円(前年同期比7.0%増/同差21億10百万円増)

・営業利益 
10億55百万円(同111.9%/同差5億57百万円増)

・経常利益 
億62百万円(同276.3%/同差6億33百万円増)

・純利益  
6億14百万円(同差6億2百万円増)

全体概要

新店開業、一部価格改定の実施で売上は計画水準で推移

同社の第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)においては、スポーツクラブの新規入会者数は伸び悩んだものの、総合型スポーツクラブの新規オープン及び10月にジュニアスクール会員の価格改定を実施したこと等により、売上高はほぼ計画に近い水準で推移した。

また、全社的な省エネ対策や国の電気・ガス価格激変 緩和対策事業により光熱費を抑制できたことから、コストは計画を大幅に下回って推移した。

この結果、同社の第3四半期連結累計期間は、売上高324億22百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益10億55百万円(前年同期比111.9%増)、経常利益8億62百万円(前年同期比276.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益6億14百万円(前年同期より6億2百万円の改善)となった。

各部門の状況

スポーツクラブ事業

スポーツクラブ事業では、顧客満足度の向上を目指し、全社的な接客サービスの品質の見直しや研修内容の改定、並びに既存店の設備投資を積極的に実施した。

その他にも、技術力向上や子どもから大人まで運動の楽しさを体感できる機会として、スタジオプログラムやテニス、スイミング、ランニング等の会員向けイベントを多数開催した。

また、第3四半期連結会計期間においては、10月に総合型スポーツクラ