クライアント情報を一元管理し、効果的なトレーニングを支援するシステム「C-box」
利用者のサポート力向上やトレーナーの育成を経営課題と考えているクラブは数多いだろう。
株式会社R-bodyは“「R-bodyする」を日常に”をビジョンに掲げ、カラダをRe-body=再生すること、そのためにはコンディションをより良くすることが必須と考えている。
その指導を支えているシステムが、クライアント情報を一元管理でき、効果的なトレーニング支援ができる「C-box(シーボックス)」だ。
活用事例を基に、経営課題解決のヒントを探る。
-
R-body Inc.R-body Inc.大手町店マネージャー荒木一優氏
カラダの課題を解決する“学びの場”
R-bodyはパーソナルトレーニングを中心に、会員さまのカラダを整え、ライフパフォーマンスの向上を推し進めている。
大手町店では、周辺ワーカーを中心に、40~60代が会員の約7割を占める。腰痛や肩こりなどの不定愁訴改善、マラソンやゴルフなどの競技パフォーマンスアップを利用目的とする会員さまが多いなか、独自のコンセプトを基にサポートを行っている。
大手町店でマネージャーを務める荒木氏は「“カラダだけでなくアタマまで鍛える”をコンセプトにしています。ご自身のカラダの課題を理解し、その解決方法を習得していく“学びの場”として、会員さまご自身でコンディショニングができることを最終ゴールに設定しています。トレーナーが一方的に指導して終わりではなく、不調や課題がなぜ起きているかを理解していただき、原因に対してどのように整えたら状態が善くなるのか、といった学びの提供を心掛け指導にあたっています」と話す。
利用者のカラダをより良い状態に導くことを目的に、トレーナーが必要な知識と技術を学び、それを実践できる場を提供する。
R-bodyでは、これまでの実績を基に完成した結果の出るカリキュラムを活用し、自社アカデミーにおいてトレーナー育成にも注力している。
様々なメリットをもたらす「C-box」
多様な不調や課題を抱える会員さまに対し、スポーツ医・科学の知識と技術を持つR-bodyトレーナーの指導を支えているのが、aiwell株式会社によって開発された「C-box」である。
C-boxは、トレーナーや理学療法士などのプロフェッショナル向けに設計された、クラウドベースの電子管理システムだ。問診票、身体の状態写真、動画、トレーニングメニューなど、様々なクライアント情報を一元管理できるのが特徴である。
「以前は、会員さまの運動メニューやカルテを現場でファイル管理していました。管理方法をアップデートするには何がベストか検討し、そこで導入したのがC-boxになります。現場でしか得られなかった情報が、C-boxはクラウド上で管理されているので、パソコンやタブレットを用いて、現場以外の場所でも確認できる。とても効率的で会員さまとトレーナー双方にとって沢山のメリットがある」と同氏。
これまでトレーナーが頭で考え、紙に書き出していたメニューやエクササイズ、そのすべてがC-box内に集約できる。S.O.A.P®(主観的情報・客観的情報・評価・プランの提示)のフレームワークに基づき、会員さまの情報を効率的に管理し、適切なプランが即座に立案できるのも魅力の1つである。
「会員さまのカラダの写真、姿勢や動作を動画で残すことができる。日々のレビューも更新でき、莫大な情報をトレーナーが共通認識のもと管理できる点はとても有益。トレーナーへのレクチャーもフレームワークを活用でき、時間的コストの削減にもつながっている」と荒木氏は話す。
自社のメソッドを全国へ
C-boxを活用し、自身のメニューを基に施設や自宅でセルフトレーニングすることができる、過去のトレーニング動画で復習することもできる、と会員さまから喜びの声が上がっている。
メニューの豊富さ、過去のトレーニングを踏まえた上での指導による説得力の高さ、自社のメソッドに沿って日々のレポートが入力できる点など、トレーナーからも好評を得ている。
荒木氏は「会社のビジョンを自治体や企業と手を組み全国に拡げていきたい。自社のリソースには限りがあるので、システムやノウハウを共有し、同じトレーナー業界の方々と連携を取っていきたい。自身としては、会員さま自らがコンディショニングできるという最終ゴールに向かって、サポートを突き詰めていきたい」と展望を語る。
C-boxのようなシステムを活用していくことは、多くのクラブにとって今後、確実に強みとなるのではないか。