フィットネス事業を営んでいて、思うように業績が伸びないといった状況が続く時、どのようにして回復を図るか。
1つのとても有力なアプローチとしてエリヤフ・ゴールドラットがまとめた制約理論(TOC)がある。
TOCには、ごちゃごちゃした現実、もやもやした解決策、どんよりした将来を解消するための「道具」が3つある。
問題をわかりやすく整理する「ブランチ」、“あちらを立てればこちらが立たず”の板挟みを解消する「クラウド」、障害を予想して目標を実現する道筋を見つける「アンビシャス・ターゲットツリー」だ。
今回は、この3つの道具を使って、業績が悪化している総合業態フィットネスクラブの原因を特定し、回復へのシナリオをどうつくるかを考えてみたい。
TOCの3つの道具とは何か
制約理論(TOC)の思考プロセスには、経営の意思決定にそのまま応用できる3つのシンプルな道具がある。
1つ目は「ブランチ」。因果関係を「もし〜ならば、その結果〜」という形で連鎖的につないでいくツールだ。ある原因がどんな結果を生み、その結果がさらにどんな結果につながるかを、枝分かれする木のように可視化する。ポイントは「なぜそうなるのか」を一つひとつ論理的に検証すること。問題の根本原因を特定したり、ある行動をとった場合に何が起きるかを事前にシミュレーションするのに使う。
2つ目は「クラウド」。正式にはEvaporating Cloud(対立解消図)と呼ばれるもので、「AをやればBが犠牲になる、BをやればAが犠牲になる」というジレンマを構造化するツールだ。対立する二つの行動の背後にある「それぞれが守りたいニーズ(要望)」と、その奥にある「共通の目的」を明らかにし、背後にある前提(思い込み)を疑うことで、どちらも犠牲にしない第三の解決策=「ウィン・ウィン」を見つけ出すのが狙いだ。
3つ目は「アンビシャス・ターゲットツリー」。目標を設定した上で、「それを達成するのを妨げる障害は何か」を洗い出し、各障害に対する中間目標と具体的な行動を逆算的に組み立てていく。普通の計画が「やるべきこと」を積み上げるのに対し、このツールは「何が邪魔をするか」から出発する点がユニークだ。障害を先に可視化することで、現実的で抜け漏れのないアクションプランが作れる。
この3つは、ブランチが失敗の因果構造の分析に、クラウドが失敗から生まれるジレンマの解消に、ア