最高の音楽と最高のムーブメント、そして最高のインストラクターと共に、多くの方の人生をより良く変えるフィットネス体験を提供しているLes Mills。今年8月からLes Mills Japan合同会社のCEOに就任したペリエ クロヴィス氏に、今後の展望等を訊いた。

Les Mills Japan 合同会社
CEO ペリエ クロヴィス氏
(以下、敬称略)
―CEO就任までの経緯は?
ペリエ:2016年から約9年間、ニュージーランド航空の日本支社長を務めました。50年にわたる同社の日本支社における歴史の中で、最も在任期間の長い外国籍支社長となります。在任中、2019年のラグビーワールドカップ開催では事業の成長期を、コロナ禍という未曾有の危機では、「Survive(生存)」「Revive(再生)」「Thrive(繁栄)」という各フェーズを牽引しました。
17年間にわたり航空会社に勤務した後、2024年にニュージーランドへ帰国しましたが、第2の故郷である日本への想いはとても強く、常に思いを馳せていました。そんな折、Les Millsというニュージーランドを象徴するブランドの日本支社を率いるという素晴らしい機会を得ることができました。
Les Millsが掲げるミッション「FOR A FITTER PLANET(より健康的な世界を創造するために)」は、身体的健康だけでなく、「人とのつながり」「ウェルビーイング」「社会への貢献」といった価値観を含むものであり、私が情熱を注ぐものと深く共鳴しています。だからこそ、日本へ戻ることを決意しました。
―これまでの経歴を教えてください。
ペリエ:主に民事訴訟を扱う弁護士としてキャリアをスタートし、その後、航空法から海事法へと、より専門的な分野を取り扱うようになりました。その後、ニューヨークに本店を構える法律事務所の東京オフィスで航空部門に籍を置き、日本の投資家の代理人を務めました。クライアントの投資先の1つにニュージーランド航空があり、その縁がきっかけで、当時の最高財務責任者からの誘いを受け入社しました。
ニュージーランド航空では、9年間にわたり機体の売買や顧客関係管理を統括し、ボーイング社やエアバス社といった大手航空機メーカーに加え、三菱UFJ銀行や三井住友銀行、シティバンクといった大手金融機関を担当しました。その後、当時CEOであったクリストファー・ラクソン氏(現、ニュージーランド首相)のもと、キャリアチェンジの機会を得てセールスチームへ異動。その後、日本支社長に就任しました。

―価値観や信念をお聞かせください。
ペリエ:私の信条は「誠実」「率直」、そして「信頼」です。これはキャリアを通じて常に指針となってきた価値観であり、強固で確かな信頼関係を築く上で不可欠な要素です。チームやパートナー企業と協業する時、さらに現場スタッフをサポートする場面でも、透明性と誠実さこそが、長期的な成功の礎を築くと確信しています。
また、フィットネスには人を変える力があると信じています。単なる身体的な健康の向上に留まらず、精神的要素も含んだウェルビーイングやコミュニティの形成にも絶大な効果をもたらします。
世界情勢の不確実性や個々が抱えるストレスなど、現代社会が多くの課題に直面する中で、フィットネスはレジリエンス(心の回復力)や人とのつながり、そして前向きな気持ちを育むための、極めて重要な手段となり得るのです。だからこそ、私はLes Millsの一員であることに誇りを持っています。
Les Millsは、単にワークアウトを提供しているのではありません。人々が身体的にも精神的にも、そして社会的にも豊かになることをサポートするブランドなのです。
―今後の展望を教えてください。
ペリエ:まず、私が心から愛するニュージーランドと日本の架け橋となることに、大きな情熱を燃やしています。故郷ニュージーランドのクラブで生まれたLes Millsのグループフィットネス体験を、より多くの日本の皆さまにお届けできるよう尽力してまいります。
航空業界で私が培ってきたB2Bセールスの経験は、フィットネスクラブが抱えるニーズを深く理解し、業界が次なる成長フェーズへと進むためのサポートになることを願っています。
同時に、最高のLes Millsクラスを届けるための最前線を担う存在、インストラクターへの支援にも力を注いでいきます。これまでの経験から、日々お客さまに最高の体験を届ける人材の重要性は深く理解しています。インストラクターがクラス参加者の人生に変化を与えられるよう、世界水準のグループフィットネスを提供するため、全力でサポートしていきます。
