愛知県名古屋市に本社を置くエーイーシー株式会社(代表取締役:中村康宏氏)が運営する24時間無人フィットネスジム「エコフィット24」が、フランチャイズビジネスを軸に急速な拡大を見せている。愛知・東海地方を強固な基盤としつつ、関東、中国、九州地方へと着実にそのネットワークを広げ、現在は40店舗を展開。2028年までに100店舗達成という目標を掲げている。その勢いの背景には、事業オーナーにとっての投資妙味と、会員にとっての圧倒的な利便性という、二つの強力な推進力がある。
オーナーに選ばれる参入のしやすさ
同社代表取締役の中村氏が「最大のメリット」と断言するのが、オーナーにとっての「手離れの良さ」だという。エコフィット24では入会から退会までの手続きがアプリによって完全にシステム化されており、申込者自身で完結できる。これにより、オーナーの主な業務は清掃や施設の管理、会員からの問い合わせ対応など、必要最小限の内容に限られる。FCプランは2種類。通常プランはロイヤリティ10%(売上300万円以上は上限30万円)でオーナーがこれらの業務を担う一方、完全委託プランはロイヤリティ15%(上限なし)で本部が運営全般を代行する。現在、FC加盟店の約6割が通常プラン、約4割が完全委託プランを選択しており、完全委託は増加傾向だ。加盟金は200万円に抑えられている。
FCオーナーは内装・建築関係、ビルメンテナンス業など、清掃やメンテナンスの面で本業とのシナジーを生かせる業種からの参入が多い一方で、運送業や医師といったまったく異業種からの参入も目立っている。本業を持ちながら副業として参入できるのは、同社が徹底したシステム化によってオーナーの業務負担を最小限に抑えているからだろう。
もう1つの魅力が、圧倒的な低投資だ。他社の24時間ジムでは「100坪で1億円」が一般的だが、エコフィット24では半額の100坪5,000万円程度あれば開業できると中村氏は明言する。既存施設活用なら4,000万円程度で済むケースもあるという。
この低投資を可能にしているのが、自社製マシンの活用だ。中村氏は商社出身で、上海駐在時代にフィットネスマシンの輸入に携わった経験を持つ。帰国後、中国メーカーと独占契約し、使いやすさ向上のため形状を改良したカスタムオーダー仕様のマシンを提供している。これにより、