会員の継続率向上や高齢化、付帯売上の伸び悩み——多くのフィットネス事業者が抱えるこれらの課題に対し、「運動×栄養」を日常に組み込む新たなアプローチが注目されている。株式会社アースカラー(以下、同社)が開発した高たんぱく麦茶「麦茶プラス」は、“飲みやすさ”と“継続性”を軸に、従来プロテインを敬遠してきた層にも自然な栄養摂取を促す画期的な商品だ。麦茶プラス誕生の背景と機能的価値、そしてクラブ経営に与える可能性を探る。

株式会社アースカラー 代表取締役 近藤寛樹氏 取締役 増田元保氏 食品技術フェロー 若井晋平氏(写真)

 

 

 

 

 

 

運動だけでは限界があるフィットネス事業の経営課題

近年のフィットネスクラブ経営において、「運動指導だけでは会員の成果を最大化できない」という認識が広がりつつある。特に顕著なのが、会員の高齢化と健康意識の多様化だ。筋力低下を防ぎたいシニア層、ボディメイクよりも体調管理を重視する一般層など、目的は細分化している一方で、栄養摂取、とりわけ“たんぱく質摂取が十分でないケース”は多い。

プロテインは有効な解決策であるものの、「甘い」「飲みにくい」「日常使いしづらい」といった理由から、実際に摂取している層は一部にとどまっている。結果として、クラブ側が推奨しても、生活習慣として定着しないというジレンマが生じている。同社で取締役を務める増田元保氏は、こうした課題に対し「日常から身体へ取り込めるものの延長線で解決できないか」という考えを抱いていた。

また、フィットネス事業者にとって収益拡大に有益な商品やサービスをあらゆる形で提供し続けてきた同社だからこそ、単なる商品供給にとどまらず、「会員の健康価値を高め、結果としてクラブの信頼と収益性を向上させる」ことを使命としている。その象徴的なプロダクトが、高たんぱく麦茶「麦茶プラス」である。

お客さまの負の声から生まれた高たんぱく麦茶

麦茶プラスの開発は、単一商品のヒットを狙ったわけではない。大手ビールメーカー出身でアミノ酸や免疫に関する乳酸菌の研究や商品開発に携わってきた同社の食品技術フェロー若井晋平氏が、日ごろから関わっているプロテイン開発の現場で、「プロテイン特有の味が苦手で飲めない」という声を何度も耳にしたことがきっかけだった。たんぱく質自体は必要だと理解していても、個人個人で好みが異なり、摂取方法がハードルになっている—この課題を解消できないかと模索する中で出会ったのが、大麦由来の植物性たんぱく質だった。

大麦を原料とするなら、最も自然な飲用シーンは麦茶ではないか。その着想から、2025年初頭に試作が始まる。しかし初期サンプルは風味に課題があり、商品化には至らなかったという。そこから幾度も改良を重ね、同年春には「これなら日常的に飲める」という味と品質に到達。展示会での反応も良好で、同年夏に正式リリースした。

重要なのは、この商品が“プロテイン飲料の代替”ではなく、“麦茶の進化形”として設計されている点だ。甘味料を使わず、後味はあくまで麦茶。同社代表取締役の近藤寛樹氏が話す「500mlあたり5gのたんぱく質を含みながら、日常の水分補給として違和感なく飲める設計」は、従来のプロテイン市場とは明確に一線を画している。


他製品と異なる機能性と摂取価値

麦茶プラスの特徴を理解するうえで重要なのが、一般的なスポーツドリンクやアミノ酸飲料との違いだ。多くのスポーツドリンクは電解質補給を主目的とし、たんぱく質はほとんど含まれていない。アミノ酸飲料も、たんぱく質の含有量は500mlあたり2g前後にとどまるケースが多い。

一方、麦茶プラスは同量で5gのたんぱく質を摂取できる。これは筋肥大を狙う高用量摂取ではなく、「体を維持するために毎日必要なたんぱく質」を無理なく補う設計だ。植物性たんぱく質を使用しているため、摂取タイミングを選ばず、就寝前や日中の水分補給にも適している点も特徴である。

若井氏は、たんぱく質摂取で最も重要なのは「量」よりも「継続」だと強調する。週に数回20gを摂るよりも、毎日5gを摂り続ける方が、長期的には体組成や健康維持に寄与する可能性が高い。体脂肪にならず、満足感も得やすいたんぱく質を、生活動線に組み込む——この思想が麦茶プラスの根幹にあるのだ。


会員にとっての実用的効果

「フィットネスクラブ会員、とりわけシニア層にとって、日常的なたんぱく質不足は深刻な課題となっています」と増田氏。加齢に伴う食事量の減少により、必要量を食事だけで補うことが難しくなる一方、一般的なプロテインは受け入れられにくい。その点、麦茶プラスは「いつもの麦茶」として提供できるため、心理的ハードルが極めて低いといえる。

また、ピラティスやヨガに取り組む健康意識の高い30~40代女性やライトユーザーにとっても、「特別な栄養補助食品」ではなく、「身体に良い飲み物」という位置付けは親和性がとても高い。筋肉だけでなく、皮膚や髪など身体全体の材料となるたんぱく質を、意識せず補給できる点は、運動効果の底上げにもつながる。

結果として、トレーニングの成果実感向上や体調管理のしやすさが、運動継続率の向上に寄与する可能性がある。これは、クラブ経営において極めて重要な「退会防止」という観点でも見逃せない価値だ。


クラブ経営にもたらす新たなメリット

麦茶プラスを会員に提供する意義を、近藤氏は次のように語る。

「単なる物販売上にとどまらない。クラブが『運動と栄養をトータルでサポートする存在』であることを明確に打ち出せる点に、大きな価値があります。売り込みではなく、“推奨”として提示できる商品であるため、会員との信頼関係構築にも寄与します」

また、既存のプロテインサーバーやオリジナル商品と競合しにくく、補完的に導入できる点も現実的だ。特に、プロテイン未摂取層へのアプローチ手段として有効であり、新たな付帯売上創出の選択肢となる。

商品提供だけでなく、OEM対応やクラブのニーズに合わせた提案も同社は視野に入れている。各クラブの特色を生かし、会員価値を高めるパートナーとして関わる姿勢は、これからの業界に求められる在り方といえるだろう。


麦茶プラス+αが描く今後の展望

同社が見据えているのは、特定商品の拡販ではない。「麦茶プラス」は、年齢や嗜好、生活条件によって異なる栄養課題に対する答えの一例に過ぎない。今後、同社は人々の様々な個別の健康課題に対して、たんぱく質を中心とした健康提案を進めていく構えだ。ルイボスティーやほうじ茶といったシリーズ展開に加え、完全オーダーメイドの「パーソナルプロテイン」事業もその1つである。パーソナルプロテインの組み合わせパターンは驚くこと、約11,000通りも存在するという。個々の目的や体質に合わせて一品ずつ製造する体制は、国内でも希少な取り組みだ。

さらに、大学病院等と連携し、医療・介護領域での検証やエビデンス構築も進められており、将来的にはフィットネスクラブにとって“勧めやすい栄養ソリューション”としての信頼性が一層高まることが期待される。若井氏は、「プロテインを飲まない人にこそ、たんぱく質を届けたい」と熱を込めて語る。

運動と栄養の橋渡しを、特別なものではなく“日常かつ個別”に実現する。同社の思想とそれを体現する麦茶プラスは、フィットネスクラブが地域の健康インフラとして再定義されるうえで、大きな示唆を与えている。

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