AIを活用したソリューションを導入し、指導の均一化を図るだけでなく、ユーザーの満足度と成果を高める施設が増加している。一方、自社の指導マニュアルに、デジタルリソースをどう落とし込めばいいか、活用法に悩む施設も多いだろう。その悩みを解決してくれるのが、トレーナー向けiOSアプリにおけるトップランナー、株式会社Sportipが開発したA I姿勢分析・動作分析アプリ「Sportip Pro」だ。導入事例から、ジム運営での活用法やメリットを探る。
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株式会社Wellness Land女性専用24 時間ジム Amazones(アマゾネス) 全店統括長濱裕香氏
ダイエット特化型メソッドで躍進
株式会社Wellness Land(以下、同社)は、女性専用24時間ジムAmazones(アマゾネス)を2019年に立ち上げ、アフターコロナに急成長。現在28店舗を展開している。ユーザーの中心は、20~40代の女性ダイエッター。筋肉の約7割が集まる下半身を集中的に鍛えるため、特化型マシンを数多く設置。
マシンを駆使する「ダイエットメソッド」の構築者は元ボディビルダーであり、同社全店統括の長濱裕香氏だ。
「ボディビルダー用のメニューを一般女性向けに簡素化し、マニュアル化しました。動作フォーム自体は変わらないのですが、簡単に取り組めて高い効果を期待できる内容です」と話す。
指導や成果だけでなく、同氏が強みと自負しているのが、ユーザーとのコミュニケーションだ。トレーナーを含め女性だけのジムであることから、カウンセリング時には、女性ならではの悩みにも適切な対応を心掛けている。
強みを活かしつつ、独自プランを考案
Amazones(アマゾネス)が出店15店舗目に達した2024年、長濱氏の知人の紹介で出会ったのが「Sportip Pro」だ。「反り腰や巻き肩などは、人が周りから見ても分かりにくいものです。それがスコアで可視化されることに驚きました」と第一印象を語る。
Sportip Proはスマートフォン、タブレットで撮影するだけで個人の身体情報をAIが診断。4種の姿勢分析機能があり、診断結果は瞬時に解析され、ユーザーのスマートフォンへ即時連携される。さらに、分析結果をもとに自動生成されるトレーニング数は2,295以上を誇り、競争優位性を確立。それらを見聞きし体験した長濱氏は「確実にトレーニング効率が上がり、会員さまの成果を高められる」と導入を決めた。
導入の肝となったのは、確立した独自の指導マニュアルへSportip Proをどのように落とし込むかだった。
SportipサイドはAmazones(アマゾネス)の充実したメニューを尊重し、それに合わせたセルフケア的なストレッチメニューを組み合わせることを提案。
トレーナーの負担に配慮し、あえて厳選したメニューを作成。カスタマイズされた、通称「ゾネストレッチ」プランは、オペレーションを円滑に回すだけでなく、ジムへ行く時間がないときでも、自宅でスマートフォンを見ながらメニューを行えるのが要点だ。
長濱氏は語る。「姿勢診断のスコアが高くなればより良いが、維持することを基準に置いてほしいと会員さまに伝えています。健康習慣のためにも、普段から身体を動かすことが重要です」。
月1回の無料診断で指導効率が向上
現在全店舗にSportip Proを導入しているAmazones(アマゾネス)。体重計に乗ることよりも、姿勢診断の実施を重視している証だ。肩や骨盤などの左右対称性や姿勢を整え、ただの痩身ではなく、美しいボディラインの形成を推奨。そのため、初回カウンセリング時のSportip Proの撮影は、必須。月1回姿勢診断を受けられる無料チケットも配布し、鍛える前に自分の身体・姿勢を知ることの大切さを説いている。
入会前の体験者全員に、姿勢診断を受けてもらう。可視化されたデータを用い、目標達成に導く解像度の高いロードマップを提示できるため、入会率アップの呼び水になっている。
Amazones(アマゾネス)が注力するコミュニケーション面でも、Sportip Proは重宝されている。「初めて来店される方のほぼ全員が、姿勢の分析をしたことがなく、会話の糸口になる。スコアが良くなく落ち込んだ方には、励ましの声をかけ寄り添っています」
提携初期に両社は密に話し合い、パーソナライズされた指導マニュアルの強化に成功し、運用は安定期へと進んでいる。Sportip Proは進化の余地があり、トレーニング動画の視聴履歴をジム側が把握できる管理機能の向上も検討中だ。今後も出店攻勢をかけ100店舗を目指すAmazones(アマゾネス)を、Sportipは力強く伴走し続ける。