指導効果を可視化し、顧客満足度の向上を目指す事業者は数多い。株式会社Sportipが開発したAI姿勢分析・動作分析アプリ「Sportip Pro」は、スマートフォンやタブレットで撮影するだけで、個人の身体情報をAIが可視化。筑波大学との共同研究を開発に活かすことで、科学的根拠に基づく一人ひとりに最適化された指導を可能とし、独自の競争優位性を確立してきた。同社は進化の歩みを止めず、既存の3機能の大型アップデートを推進。その詳細を、プロダクト本部のサイエンス室でマネージャーを務める小西美佳氏に訊いた。
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株式会社Sportipプロダクト本部 サイエンス室マネージャー 小西美佳氏
前後比較で指導の説得力を高める
システム基盤の刷新によって実施される大型アップデートは以下の3つだ。
- 姿勢分析の前後比較機能と新指標
- ROM(Range of Motion:関節可動域)テスト機能
- フリーモード(スポーツなど任意の動作を撮影・解析できる汎用モード)
1つ目の静的姿勢解析の前後比較機能は、トレーニング前後の姿勢を見比べ、改善点を明確に把握できる。これまで全身が中心だったが、新たに部位ごとの分析が可能に。さらに、猫背や肩の傾きなど、個々の姿勢の特徴や癖が抽出され、改善過程の変化が一目瞭然となる。部位単位で焦点を当てられるので、トレーナーは初回の姿勢分析の段階から改善ポイントを掴みやすい。
前屈などの動的姿勢分析では、腰や骨盤周り、股関節の柔軟性を評価できる新指標を追加。例えばスクワットの際に骨盤周りが固く深くしゃがめないケースでも、新指標で原因を特定し柔軟性を改善すれば、トレーニング効率を高められる。指導者側もリアルなビフォーアフターを提示でき、指導法の説得力が一段と増すことになる。
基準値導入で「迷わない評価」を実現
2つ目となるROMテストは、撮影した映像から評価したい関節の可動域を測定・解析する機能だ。測定結果から、可動域を広げるストレッチなどのプログラムも提案ができる。今回「解析スピードが格段に上がり、瞬時に結果を表示できるようになりました」と小西氏。オペレーション効率化がさらに図れることになる。
指導内容を裏付ける機能として、参考可動域を新たに追加。前回の測定データと参考可動域の基準値、2つの観点から比較できるため、「目標設定がしやすい」と話す。可動域の評価項目は59種に及び、ほぼ全身の関節を網羅。アスリートや一般ユーザーの運動パフォーマンス向上から、怪我の予防、治療後の経過観察まで、用途が幅広いのも特長だ。
フォーム指導の“見える化”を強化
3つ目のフリーモードは、姿勢分析やROMテストのように測定項目があらかじめ決められているのではなく、ユーザーが自由に撮影した動作をAIが解析し、結果を可視化できる汎用的な解析モードだ。決まった評価項目に縛られないため、野球やゴルフのスイングなど、あらゆるスポーツ・動作を対象にできる。個人の前後比較や他者との比較といった多角的な分析が可能で、動画をアップロードすれば、プロアスリートとの比較も行える。
改善点について「関節表示のビジュアルがより見やすくなり、グラフ表示も加えました。時系列で関節がどのように変化しているのかを可視化できる点が今までとの大きな違い」と小西氏。
フィットネスでの活用事例では、スクワットのフォーム指導が挙げられる。動作を細分化した股関節や膝の曲げ具合などのデータをもとにフィードバックを行い、体幹の位置や左右差といった課題も抽出することで、よりパーソナライズされた指導を実現できる。
明瞭な指導支援ツールで脱属人化へ
今回の大型アップデートを小西氏は、「指導の均一性に加え、個々の特徴に合わせた指導へ進化させた点が強み」と総括する。業務効率化を推進し、ユーザーを目標へ導く継続サイクルを回すプロダクトとして、Sportip Proを今後も磨き続ける考えだ。
その実現には導入先の理解が欠かせない。「数値や指標をどう解釈すればよいのかと悩む声を聞きます。より分かりやすく噛み砕いたUI表示を確立し、我々の分析ツールを通じて誰もが均質で正しい指導を実現できる。それが理想です」と小西氏は語気を強める。読者には、7月8日(水)から開催されるSPORTEC2026において、Sportip Proの進化をぜひ体感してほしい。
株式会社Sportip 営業戦略室
fs@sportip.jp