埼玉県蕨市にあるNAS蕨は2019年6 月にオープンした。オープン当初から VRを導入し、今年4月からはラディカルフィットネスの新しいVRシステム 「Radical Virtual System(以下、ラディカルバーチャル)」の展開をスタート。 初心者を中心に集客し、スタジオプロ グラムとの懸け橋として活用できそうだ。

小林裕樹氏

スポーツクラブNAS 株式会社 NAS蕨 支配人

激戦区、差別化のためにVR導入 スタッフ不足を補って展開

NAS蕨は、JR京浜東北線蕨駅から徒歩3分ほどの場所にある、5階層の総合クラブだ。約82坪のアリーナと約45坪のスタジオ、約23坪のキッズスタジオと、3スタジオを設けている。近隣には総合クラブ、24時間ジム、ヨガスタジオなどが多数存在している。競合クラブとの差別化が必要と考えた同クラブ支配人小林裕樹氏は、VRプログラムを導入することにした。

「まだVRを導入しているフィットネスクラブは少なく、最新の設備を入れることで、お客さまの興味を引けるのではないかと考えました。また、テクノロジーが進化していることから、今後、VRがもっと広がるのではないかという考えから導入を決めました」

同クラブはVRプログラムを主にア イドルタイムといわれる15 〜19時 に展開しているが、「ファイドウ」や「メ ガダンス」、「ステップ」などリアルレッスンで人気のプログラムは夜の時間帯 にも展開している。

「ラディカルプログラムはスタッフがレッスンを担当しており、お客さまが少ない時間帯でもプログラムを提供したかったこと、初心者が気軽に参加できるようにしたかったことが理由です。また、ライセンスをもっているスタッフが限られるため、人気のプログラムをより多くのお客さまに受けていただくためにはVRが有効だと判断しました」

多彩な時間とプログラムを用意セットアップも簡単

ラディカルバーチャルは専用の動画をプロジェクターからブラインドスクリーン、またLEDディスプレイに投影して、グループエクササイズやサイクルプログラムを開催できるシステムだ。パソコンとプロジェクターまたはLEDディスプレイがあれば利用できる。

ターゲットに合わせて15分、30分、45分、60分(※プログラムにより異なる)のレッスンを提供することができるため、気軽に参加できるのが特徴だ。ビデオはパソコンのハードディスクにダウンロードされ、音楽と動画が統合されたビジュアルシステムによって配信される。パソコンのハードディスクにダウンロードできるため、バッファリング損失、接続状況などの影響を受けずシームレスにワークアウトを実行できる。

施設毎のサブスクリプションモデルで、料金によりフルプラン、ライドプラン、パックプランの3種類がある。最大20種類のコンテンツを提供できる。

ライブレッスンの練習 初心者のスタジオ参加のきっかけに

NAS蕨ではVRプログラムを現在定員20名としているスタジオ(通常は約50名)で行っており、「ファイドウ」「メガダンス」などは10名程度が参加している。時間帯による差もあるが、ライブレッスンと比べて初心者が多い傾向だ。また、ライブレッスンの練習のために参加するお客さまもいる。

「暗闇で人目が気にならず、出入り自由で行っているため、初心者のお客さまも参加しやすいようです。リアルレッスンにも参加するお客さまが、事前に練習していることもあります。一方、VRはマスタートレーナーがインストラクションしていることから、ラディカルフィットネスのファンの方が参加されることもあります」

今後の課題は、現在VRレッスンのみに参加しているお客さまのライブレッスン参加につなげること。

「スタジオレッスンに参加し、インストラクターとコミュニケーションをとることで退会抑制につながることがわかっています。VRで初心者がスタジオに入るハードルを下げ、ライブレッスンに参加してもらえる道筋をつくりたいと思います。また、新型コロナウイルス禍によりスタジオを避けるお客さまもいますが、VRはスペースを確保しやすく、状況を見て退出することもできます。より自由度高く参加できることがVRのよさだと思います」

今後、VRフィットネスはますます広がりを見せるだろうことが予想される。まずはお客さまから人気と信頼のあるラディカルフィットネスで取り入れてみるとよいのではないだろうか。