フィットネスクラブ会員さま向けに、クラブ内で怪我をした場合に見舞金をお支払いする見舞金制度(保険)と優待割引サービス「ベネフィット・ステーション」を提供している株式会社ベネフィット・ワン(以下、ベネフィット・ワン)。保険業法の解釈の変化に伴い、今年4月より見舞金の扱いを改定した。10年前から同サービスを導入している野村不動産ライフ&スポーツ株式会社(以下、メガロス)に同サービスを導入した理由やその効果について聞いた。

  • 鈴木俊太朗氏
    野村不動産ライフ&スポーツ株式会社 CS 推進部長
  • 谷川茂雄氏
    株式会社ベネフィット・ワン 執行役員 プロダクトマーケティング部 部長 マーケティング担当

見舞金(保険)制度と優待サービス 10年前、新たな付加価値として導入

メガロスがベネフィット・ワンのサービスを導入したのは10年前。三鷹店がオープンするタイミングで、当時の支配人がお客さまに付加価値を提供できる新しいサービスを模索していた。当時同様のサービスは少なく、パートナーとなる企業を探すなか、ベネフィット・ワンの優待割引サービスや企業姿勢を信頼して、一緒に商品を考えていった。

「当時フィットネスクラブのお客さまへ新たなサービスを提供するにあたり、優待割引サービスだけではなく、見舞金制度を設けることにしました。万が一のときに補償がついているとお客さまが価値を見出しやすいのではないかという考えからです」(谷川氏)

「フィットネスクラブの会員になることで優待割引サービスを利用できることは、アクティブな方が多いことから親和性が高いと考えました。また、スポーツクラブでは怪我の心配があるため、見舞金制度があることで安心して利用できるようになると思います。
導入後もお客さまからの意見をベネフィット・ワンさまに伝え、改良していただいています」(鈴木氏)

お客さまからのご意見として多いのは、「利用できる施設を増やしてほしい」というもの。要望を受けると、ベネフィット・ワンは映画館や飲食店などの運営企業へアプローチし、利用できる施設は現在140万件以上になる。

コンプライアンスを重視した経営 お客さまにも安心を提供

見舞金制度(保険)は、通院や入院に対して一定の金額が給付されるというもの。2018年ごろから金融庁の保険業法の解釈が厳しくなったことから、損害保険会社と組んで今年4月に改訂した。

「コンプライアンスが重視される時代ですから、フィットネスクラブ運営企業さまにとっても当社にとっても以前のままではいけないと判断しました。損害保険会社に相談し、サービス内容は変えずに改訂しました。保険業法の解釈は度々変わります。パートナー企業さまやそのお客さまに商品を供給する立場として、しっかりキャッチアップしていくことは責務だと考えています」(谷川氏)これに対し鈴木氏は「お客さまに保険と言えるようになり、わかりやすく伝えられるようになった」と話す。

「当社としてコンプライアンスは重要と考えており、安心感をもってご入会してくださるお客さまもいるので、きちんと対応してくださるベネフィット・ワンさまは信頼できます」(鈴木氏)

会費プラス500 円で提供売上アップ、継続率向上に寄与

メガロスでは、同サービスを会費プラス500円で入会時にご案内し、初月無料で新入会者全員に付けている。そのほか、割引率の高いキャンペーンを定期的に開催し、店内にポスターを掲示するなどして入会を促進している。メガロスの在籍者のうち約21%が入会している。また、同社の福利厚生としてもベネフィット・ステーションを導入しており、お客さまの入会率を高めるためにもスタッフへの利用を促している。

「付帯収入として大きく、また特にサービスを利用しているお客さまの退会率が低いことはわかっています。入会率を高めるために、スタッフが優待割引サービスを利用して、お客さまとの会話のなかでお勧めするようにしています」(鈴木氏)

ベネフィット・ワンも、入会率を高めるための様々な施策を行っている。

「クラブの入会キャンペーンに合わせて、通常より高い割引率でサービスを提供しています。リピート率が高いことがわかっているので、まずはキャンペーンなどで試してもらうよう努めています。また、コンテンツをデジタル化し、利便性を高めています。さらに、今春からチラシ作成ツールができ、クラブ近隣の利用可能施設を簡単にプリントできるようになりました。これを店内で掲示してもらうと、お客さまの認知度が向上し、ご利用につながると思います」(谷川氏)

同社に限らず、多くのフィットネスクラブは新型コロナウイルス禍で在籍が減るなか単価向上策を模索している。ベネフィット・ワンのサービスはこれに有効かつ、コンプライアンスにも対応した安心できる商品だといえるだろう。