指定管理者制度・PFI応募事業における企画書・事業計画書の作成などを支援する山﨑隆司氏の新連載。公共施設運営などへの参入を検討している企業向けに事例をお届けする。第1回目は、スポーツ施設初のコンセッション方式で公募され、見事に運営受注を勝ち取った「有明アリーナ」について紹介する。

ご挨拶

本誌登場は2018年の99号以来3年振りです。「お待たせしました。お待たせし過ぎたかもしれません」とNetflixの「全裸監督」主演の山田孝之ばりのセリフで再登場する、クラブサクセスジャパン株式会社(以下、CSJ)の山崎です。

事業計画書作成会社CSJ を立ち上げ

私がUCCを退職して設立した会社(CSJ)も4期目を迎え、武蔵野の森総合スポーツプラザ、横浜文化体育館、有明アリーナ、SAGAサンライズパーク、長崎出島などの事業計画書に関わらせていただき、おかげさまでクライアント様に貢献できる会社として、4年間は無敗神話を継続できています。CSJの特徴は、提案書の作成ばかりではなく、キラーコンテンツの提案、組みたい企業とのマッチングや交渉、公募情報の早い段階での入手など、他のコンサルティング企業と一線を画しているところです。

本誌連載で、これらの案件を1つずつ紹介させていただきながら、指定管理事業やPFI事業への参入を検討されている企業や勝ちパターンを習得されようとしている部署の方の参考になれば幸いです。

では、第1回は、「有明アリーナ編」です。

スポーツ施設初のコンセッション

有明アリーナは、スポーツ施設初のコンセッション方式で公募され、3グループで応札し、東京2020オリンピックでバレーボール会場としも使用された施設です。コンセッション方式とは、行政からの運営資金の補填が一切なく、独立採算で施設を運営し、運営対価(=購入権対価)を支払うものです。関西空港など空港での導入実績はあるものの、スポーツ施設では日本初で、本方式が成功するか否かも含め、注目を集めています。

本来は、’20年にオリンピックが開催され、’21年8月から事業が開始される予定でしたが、オリンピックが1年延期されたのに合わせ、2