大胆な発想と行動力で挑戦し続けるフィットネスクラブプロデューサー、株式会社五十苅知博事務所代表取締役五十苅知博氏。116号では、ワクチン接種が進んだafterコロナ時代には、かつての総合クラブ黄金期の復活が必要であることを述べ、プログラムフィットネスジムなどの事例から今やるべきことのヒントを探る。 

日々新たな情報が出てくる新型コロナ。116号の本誌発売までに世の中がどうなっているのか想像もできない状況です。本来ならばオリンピックが終わり、秋の集客時期も合間ってV字回復を夢見ていたクラブも多かったはず。

事実、アメリカではワクチン接種が始まり、フィットネスクラブの会員数も元に戻ってきたというレポートがありましたが、数ヶ月遅れで日本も同様になるものと思っていました。

しかし、一時はコロナ前に戻ったように見えたアメリカでも、デルタ株による感染拡大の影響で様々な規制が始まっています。例として、12歳以上の79%がワクチン接種を終えたサンフランシスコでは、屋内の飲食店やジムを利用するのにワクチン接種完了証明(ワクチンパスポート)が必要になりました。この動きはドイツやフランスなどに広がっています。今後は、ショッピングセンターに入るのにも、飛行機や電車での移動にも、病院に行くにもワクチンパスポートが必要になってくる時代がやってきそうです。

日本では8月22日時点で41%が2回のワクチン接種が終了しており、11月までには希望者全員がワクチン摂取を終了できる見込みだそうです。

そうなれば集団免疫を獲得し、欧米に見習ってワクチンパスポートが導入されて、afterコロナ時代がスタートしていくことが予測できます。

これらの状況や予測を踏まえ、会員数が半減したフィットネスクラブを復活させるために、今何をしなければならないのか? を考えていきたいと思います。先が見えない今、あくまで予測ベースとなりますのでご了承ください。

総合クラブ

コロナ禍においても24時間ジムなど小型業態は店舗数を増やしています。

総合クラブにとってはエリア内の選択肢が増えるわけですから、集客に影響が出るのは仕方ありません。今までは対抗策として24時間営業にしたり、フリーウエイトを増強したりと、同じ土俵でマウントを取ろうとしていましたが、ターゲットとなる筋トレ好きの
20 ~ 30代男性の人口自体が増えるわけでもないので、思った