2025年あるいはその先の2030年以降も展望した日本におけるスポーツ産業のさらなる成長産業化に向けて、平成28年に経済産業省と共同で開催した「スポーツ未来開拓会議」が再開することになった。
トップスポーツ・地域スポーツの拡大と発展、Well-Beingの向上
スポーツ庁と経済産業省は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、東京大会)の開催に向けた消費・投資マインドの向上や海外から日本への関心の高まり等を背景として、平成28年度に『スポーツ未来開拓会議』を開催し、日本のスポーツビジネスにおける今後の戦略的な取り組みを進めるための政策方針を検討した。
この検討をもとに、その後、スタジアム・アリーナ改革、スポーツオープンイノベーションの推進等の施策を進めてきたが、東京大会が終了し、さらにこの間、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、DXの急速な普及など、会議開催当初には想定していなかった大きな環境変化も生じている。
このため「スポーツ未来開拓会議」を再開し、改めて2025年あるいはその先の2030年以降も展望した日本におけるスポーツ産業のさらなる成長産業化に向けた具体的な方策等を検討することとした。
本研究会の検討事項としては、案として、主に以下の3つが挙げられている。
(1)トップスポーツのさらなる拡大
(2)地域スポーツの発展
(3)Well-Beingの向上
座長、委員は、表の通りである。
フィットネス産業を含むスポーツ産業拡大のためのアイデア
以下は、まだ会議が始まる前に、Fitness Business編集部が想定した、フィットネス産業を含むスポーツ産業拡大のためのアイデアである。以下にまとめてみた。
(1)子どもたちにスポーツを!
①現役選手による各種スポーツスクールの開催
②OBによる1日スポーツ教室の開催、多様な人々を公式戦に招待
③下部リーグの組織化~リーグ戦の定期開催
(2)地域活動を積極的に!
①選手や指導者が、地域貢献活動を積極的に推進
②フィットネスクラブと組んで、簡易フィットネステスト(姿勢・心肺・認知)を実施、フィットネスに関するエビデンスと意味的価値による啓発
③インバウンド×地域活性に、健康・スポーツコンテンツを活用(※ワールドウェルネスウィークエンド~トレーナー・インストラクターと旅行者・住民をマッチング)
④地域健康アプリの開発と活用
⑤運営者が企画開発から参画するPPP(官民連携)である仮指定管理者制度〜最適地化(バンカブル&ニッチテール)
(3)スポーツ領域での各種フィットネスサービスの提供を!
①体育の授業を選択制にしてバリエーションを持たせ、参加促進~デジタルで管理
②官民のスポーツ施設(※ジムやグラウンドを付帯している施設)を活用し、指導者が近隣住民に運動指導
③サッカー選手に陸上短距離のコーチをつけるなど、異分野のトレーナー・コーチなどを招いての学習と実践推進
④学校を開放し、多重活用を推進。トレーナーが学校を訪問し、ファンクショナルトレーニングを指導
このほか、指導にあたるトレーナーなどへの費用を捻出するための財源を確保するための国や行政、スポーツ競技団体ごとの施策やさらなる法規制の緩和などが必要になろう。
アイデアや意見、要望等があれば、Fitness Business編集部(fb.customer@fitnessclub.jp)まで。