• カスタマーエクスペリエンスディレクター
    若山泰介氏
     

コロナの期間は、とにかく守りを固めることで精一杯だったフィットネス業界。いよいよコロナも明け、攻勢に転じるときが来た。Les Millsがこのタイミングで、2つの新しい取り組みを行う。自身の内なる熱い想いに突き動かされ、コロナ禍に異業種から転身し攻めのキャリアを歩んでいる若山泰介氏に話を伺った。(以下、敬称略)

Les Millsに入社されて、まだ1年弱なのですね。ご自身で現在もスポーツに真剣に取り組まれていらっしゃるからか、ずっと業界にいらっしゃる感覚を持ちました。

若山:私のキャリアは主に外資系企業で、営業の責任者を務めてきました。Les Millsでのポジションの話があり面接を進めていく段階で、各国のCEOと話す機会があり、その中でLes Millsが「For a Fitter Planet」のスローガンのもと革新的なプログラムの開発と提供、そしてそのプログラムを導入しているクラブ様を成功に導き、より多くの人たちがフィットネスを好きになることで健康な世界を創造する仕事に強く惹かれ、入社しました。

コロナ禍での入社ですが、若山さんはフィットネスとはどのような関わりがあったのですか?

若山:色々なスポーツをしてきましたが、ここ10年はトライアスロンに取り組んでいます。私が参加しているIRONMANはスイム3.8km、バイク180km、ラン42.195kmの合計距離約226kmで行われるレースです。昨年はIRONMAN世界選手権(通称:Kona)に出場し、今年の6月に出場したIRONMANケアンズ(アジアパシフィック選手権)では9時間45分でゴールし、年代別で2位になりました。

2022年のIRONMANレース世界選手権に出場した若山氏。まさにアスリートである

IRONMANに日本を代表して挑戦するアスリートとして、Les Millsの面白さとは何ですか?

若山:現在Les Millsは日本で14のプログラムを展開しています。プログラムの種類が豊富なので、誰でも好きなプログラムを見つけて楽しむことができます。どのプログラムにも音楽とコリオ(振り付け)があり、それらが3ヶ月毎に刷新されます。ニュージーランドにいるミュージック担当チーム曰く、膨大な量の最新曲を聴き、その中から最終的に10曲を選びます。この選定作業と同時進行で各音楽レーベル会社との著作権交渉も行うという気の遠くなるような作業を毎リリース行っています。

この最高の音楽と一緒に、科学的に裏付けされた身体効果を高める動きや、ダンスプログラムでは最新のトレンドを盛り込んだ動きを行うことで最大の効果を得ることができます。

求める効果を得られるのはもちろんですが、一番大事なことはインストラクターと一緒に楽しむことです。

インストラクターと楽しむとはどういうことでしょうか?

若山:Les Millsのインストラクターは新しいプログラムがリリースされる度に約40ページにも及ぶコリオシート(レッスンを行うための資料)を読み込み、クラスを指導するための準備を行います。このコリオシートには参加者のモチベーションを上げたり、運動効果を引き出すためのノウハウがたくさん詰まっています。インストラクターの個性も加わるので、同じプログラムを受ける場合でもインストラクターによって印象が変わります。

私が驚かされたのがインストラクターの身体能力の高さです。同じアスリートとして尊敬できるほど、彼ら彼女らは日々自分の身体と向き合って、最高のパフォーマンスをスタジオで届けているので、その姿を見ながら一緒にプログラムを楽しむことができます。

異業種から来られた若山さんは、フィットネス業界の状況をどのように見られていますか?

若山ユーザー目線で、どのクラブも大きな違いが見えにくいように思えました。クラブ選びも家からの近さが決め手だったり。もっとクラブ毎の差別化や付加価値がユーザーにとってわかりやすければ、より多くの方がクラブに行くのではと思います。

現在、日本人の3~4%がクラブに通っています。私たちはそれをフィットネス人口と呼んでいるのですが、そこを取りに行くのではなく、欧米並みの20%台までは行かなくともそこに近づけるくらい、まだまだ新規メンバーを獲得できる余地はあると思います。

それにはやはりお客さまとのコミュニケーションが大切だと思います。クラブに通われる理由は人それぞれで、目的・目標を持っているので、達成するためのサポートが必要です。また、健康になりたい、体重を落としたいからクラブに行くのではなく、フィットネスが楽しいからクラブに行くという意識に変える必要があると思います。

現在多くの施設が悩んでいることは何ですか?

若山:私が頻繁に耳にするフレーズは「若い世代を取り込みたい」というものです。ただ、我々も含め、なかなか効果的な打ち手が見出せない状況が続いてきたと思います。

そこでLes Millsでは、Z世代を中心にこれまでにない規模でグローバルリサーチを実施し、この世代が求めるフィットネスのかたちを徹底的に研究しました。

その結果を元に開発された、全く新しいプログラムのカテゴリーが『次世代のためのプログラムカテゴリー(Gen-Fit)』です。このカテゴリーにはいくつかのプログラムが含まれており、最初にリリースされるプログラムの導入が2023年10月より日本でも始まります。

全く新しいカテゴリーとのことですが、特徴はどこにあるのでしょうか?

若山:まず、前提となる先程のリサーチ結果からお伝えします。この世代よりも上の世代は「他人からどう自分が見られているか」を重視する人が多かったのですが、Z世代を中心とするこの世代は、「自分自身がどう感じるのか」を重視するということがわかりました。

これまでのプログラムは、全員が音楽に合わせて同じテンポ、動き、そして回数の運動をするように設計されていましたが、新しいカテゴリーのプログラムはそのように周りと合わせる必要がなく、自分自身に集中ができるようデザインされています。

このカテゴリーから最初にリリースされるのが、筋力アップに効果的なStrength Development™(ストレングスディベロップメント)です。今までとどのように違うかというと、音楽はあくまでBGMであり、動作、目的によりテンポや回数の目安はありますが、周りに合わせる必要はなく自分のスピードで動けます。またインストラクターは前で教えるだけでなく、参加者に個別でコーチングを行うタイミングも多く、パーソナルトレーニング的な要素も取り入れられています。

この新しいカテゴリーからヨガ、ピラティスをベースにしたプログラム「Shapes™」のリリースが次に決まっており、今後半年毎に1つずつ新しいプログラム順次立ち上げていく予定です。

Gen-Fitカテゴリーのプログラムにおいては提供リリース本数が決まっておりStrength Development™は12本、Shapes™は6本です。リリース本数が決まっているため、各リリースを一定期間ずつタイムテーブルに組み込んだり、シーズン毎に特別プログラムのようなかたちで有料メニューとして提供するなど、利用方法は色々柔軟に考えられると思います。

新しいプログラムカテゴリーは、インストラクターにとってどのような影響がありますか?

若山:既存のプログラムに比べて、インストラクター認定のプロセスがシンプルで取得しやすくなっているので、これまでLes Millsを指導していなかったインストラクターにとっても間口が広がると考えています。また、今までグループフィットネスはやらなかったパーソナルトレーナーの方も経験を活かすことができ、指導しやすいプログラムだと思います。グループを担当することによって、自身の新たな顧客獲得の機会にもつなげることができます。

また今年は、インストラクターがもっと輝ける場所として、オーディションイベント「THE ONE」を日本で初めて開催することになりました。このイベントはナンバーワンLes Millsインストラクターを決めるイベントです。第1次選考はビデオ審査、第2次選考は全国5都市でのライブ審査。そしてセミファイナルとファイナルは東京で大々的にイベント形式にて行います。

我々にとって最も大切なのは、プログラムを参加者に届けるインストラクターです。このようなイベントを実施することでインストラクターとしての技術を磨いていただき、それを日々のレッスンで発揮していただければと思います。「THE ONE」は、インストラクターにとって、本気で頂点を目指す場所です。優勝者には、賞品の1つとしてLes Mills発祥の地、ニュージーランドへご招待します。多くの方々の参加をお待ちしています。

Les Millsの今後の展開が楽しみですね!若山さん、貴重なお話しありがとうございました。

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