最近、フィットネス事業をしている会社や当社が開催しているFitness Businessスクール、自社のモーニングワークアウト(※朝礼時に毎週実施する15分間のワークショップ)など、各所で、「ビジョンを思い描いて、そこからバックキャストして、おおよそのロードマップをイメージし、最初のフェーズでどんな(新規)事業を起こせばよいか構想し、ビジネスモデルキャンバスに落とし込んでみよう!」というワークショップを、ファシリテーター役となり、実施しています。
最初はそれぞれの参加者に1人で考えてもらい、次に、チームになって一人ひとりの事業案を共有し、チームの案として発表してもらいます。そして、その発表を、そこにいる皆でプロコン(Pros&Cons)によって評価し、さらに各チームでそれぞれの事業案をブラッシュアップしてもらっています。
でも、各個人のそれまでの経験で形成されたバイアスに囚われ、さらに現状の延長線上の発想にとどまって、革新性のない戦略アイデアしか出てこない、あるいはアイデア自体が出てこないこともあり、少し残念に思うことがあります。
歴史を辿ると、日本のアベレージパーソンは、欧米人と違い、その民族的な特性やこれまで受けてきた教育のスタイル、さらには国内だけでも何とかやっていくことができたことからか、多くが、昨日していたことを今日もやり続けることに心地よさを感じたり、少しまともな人でも現状を改善していったりといった程度にとどまっていることが多かったのではないでしょうか。それが強みになった時代も、かつてはあったのでしょうが、今、そしてこれからの時代はどうなのでしょう?イノベーションが、必要なのではないでしょうか?
スポーツの世界でもイノベーションは起こっています。アスリートのパフォーマンス力を高めるトレーニングメソッドが時代とともに進化しているのです。例えば、非線形のモーターラーニングセオリー(運動学習理論)やエコロジカル・アプローチなどが取り入れられ、それがメッシやネイマールのように瞬時に好判断してプレーできる「個」の自己組織化能力を高め、さらにはチームとしてもより機能することに貢献しています。
一方、スポーツやフィットネスといったサービスを事業化している会社は、どうでしょう。「無意識の暗黙知を意