日本のフィットネス事業は、今、大きな転換点に立っている。総合業態を主力に展開していた既存の大手事業者の成長が小幅にとどまるなか、小規模業態を多店舗展開する新興3社の成長率は、年率2桁~30%超で続伸している。営業利益の規模も、既存大手より大きい。さらにコロナ前と比較しても、新興3社は業績を大きく拡大している。その要因は、新しく顧客になる多くの生活者・勤労者が、新興事業者が提案・提供するサービスのほうに、より価値を感じていることに加えて、その事業モデルのほうが好収益で、成長持続性が高いということだろう。では、大手を中心に、既存事業者は今後どうしたらよいのだろうか。
カーブス、RIZAPグループ、Fast Fitness Japanが、躍進
図表1に、フィットネス業界で上場している9社の2025年と2026年の各中間期の業績推移を示したが、売上高の伸びが、既存事業者は前年同期比でマイナスから数%増にとどまっているのに対して、新興事業者は大きい。とりわけ、フィットイージーやLOIVEは、出店数も多く、売上高の前年同期比で30%を超える業績を挙げている。また、営業利益についても、カーブスやRIZAPグループは、およそ30億円規模の営業利益を挙げている。
図表2は、2025年3月期(実績)から2026年3月期(予想)の業績推移を見たものだが、これを見ると、中間期の推移を示した図表1よりも、さらに顕著に新興事業者のほうが成長のポテンシャルが大きいだろうことがわかる。図表3は、コロナ禍前の2019年3月期(実績)と2026年3月期(予想)の業績推移を見たものだが、ここでも新興事業者の回復ぶりは、際立っている。
カーブスやRIZAPグループに、Fast Fitness Japanを加えた3事業者は、かつての大手3社に代わる新御三家といえよう。
カーブスは、女性向けの店舗が、国内総数で2025年11月に2,000店舗を超え、会員数が91.5万人(2025年10月末)となった。「新しい顧客層へのマーケティングの積極展開」「顧客満足度の一層の向上」「物販事業の強化」「働く人達、フランチャイズ企業とのエンゲージメント強化」といった攻めの経営を遂行し、コロナ禍から完全回復し、チェーン総売上高も856億円(2025年8月期実績、前年同期比5.9%増)となっている。同社