PJフィットネス研究所を設立し、フィットネスに関する研究を行う株式会社プロフィットジャパン代表取締役菊賀信雅氏。今号では、新型コロナウイルス(以下、コロナ)禍で毀損されたフィットネスクラブのイメージを払拭し、運動の必要性を自らPRしていくために必要な情報や調査結果を紹介する。

博士(医学)。東京医科大学公衆衛 生学分野客員研究員、公益財団法人 日本健康スポーツ連盟研究員。1983 年筑波大学体育専門学群卒業。セン トラルスポーツ株式会社入社。フィ ットネス事業の創設スタッフとして 100 クラブ以上の開設に携わり、主 に指導プログラムの開発・研究を行 う。’92 年株式会社プロフィットジ ャパンを設立。コンビニフィットネ スの事業を推進する一方、人材育成 と健康づくりのシステム開発・カウ ンセリングなどにも携わる。健康運 動指導士、ヘルスケアトレーナ ー、 スポーツプログラマー。主な著書に 「フィットネスクラブ新規入会者の 退会に関連する心理的要因:前向き コホート研究」〔原著論文〕(日本公 衆衛生雑誌 : 2021.4)『やわらかい体 はふとらない』(現代書林刊)、『最 新フィットネスクラブの開発・運営 実務資料集 2016』(総合ユニコム刊) 「フィットネスクラブ利用経験と余 暇活動に求めるベネフィットに対す る意識の関連:日本人成人を対象に した横断研究〔原著論文〕(日本ス ポーツ産業学研究 2017)」、「民間フ ィットネスクラブ新規会員における 退会予測因子の特定および予測モデ ルの構築」(日本生涯スポーツ学会 2020 年 11 月)がある。

イメージ回復の鍵はPR

コロナの感染が拡がってすでに1年以上が経ちます。当初は、スポーツクラブでのクラスター発生をマスコミが煽ってニュースとして流したため、世の中の人々に、スポーツクラブは危ないところだというイメージが広がりました。その後、一般社団法人日本フィットネス協会(以下、FIA)がガイドラインを何度も改訂し、2020年8月には西村経済再生大臣が記者会見で「最近のスポーツクラブでは感染者は出ていない。ガイドラインに則って運営すれば大丈夫である」と話しています。

また、FIAは’20年11月12日に、「フィットネスクラブでは今までにコロナの陽性者が利用した事例が35件報告されているが、利用履歴などですべての人が明らかに