2017年より一般社団法人日本フィットネス産業協会が開始した国家資格、フィットネスクラブ・マネジメント技能検定(以下、FCM)。その記念すべき第1回目の1級試験で見事合格した方々に、対談形式で、学びを進めるにあたってのポイントなどを聞いていく。毎回、印象に残った問いを挙げてもらい、そこからの気づきなども紹介。ただ資格取得のために勉強するのではなく、実務に活かすためにいかに学ぶべきかを感じ取ることが大切だろう。先輩たちの話を参考に、自分なりのスタイルを見つけて効率よく、学びを進めてほしい。(※以下、敬称略)
【お話を訊いた方】
野村不動産ライフ&スポーツ株式会社 CS 推進部 CS 推進課長 井上実香氏
住友不動産エスフォルタ株式会社 企画部 事業推進課 ジムディレクター 小野由紀子氏
女性の1級技能士はまだ少ない。女性にもぜひ挑戦してほしいと述べていた井上氏(左)と 小野氏(右)
全体像を把握したうえで、苦手分野を集中的に勉強、効率的な学びが鍵
井上:
私はFCMを会社からの勧めで知りました。現在は今年の4月、本社に新設されたCS推進部にいますが、それまではずっと現場で働いており、受験したときはちょうど中延店で支配人を務めていました。受験する級は自分で選ぶことができたのですが、支配人ということもあり1級を選びました。
小野:
私はジムディレクターとして、ジム部門のスタッフに研修を行ったり、ジムで実施するサービスなどの企画立案を行っています。現場でジムチーフやサブマネージャーを務めた後、本社の企画部へ異動となりました。他社で、店舗の支配人を務めていたこともあります。企画部にはジムやプール、フロントなど、それぞれの部門を担当するディレクターがいるのですが、今回は皆で挑戦してみようという話になり、受験しました。
勉強にあたっては、3級から順にテキストを読んでいては時間がかかってしまうので、まず1級を読んで、苦手な部分だけ、2級や3級に戻って読むようにしました。テキストが発刊されてから試験日までの期間が短かったので、最初の1~2週間で全体をざっと読み込んで、苦手分野はノートに書き出し、試験直前はその部分を徹底的に暗記しました。ほかのディレクターたちと集まって勉強会も行いました。章ごとに担当を決めて、互いにポイントだと思う部分を教え合ったんです。この勉強会で、自分が皆より遅れをとっていることに気