指定管理者制度・PFI応援事業における企画書・事業計画書の作成などを支援する山﨑隆司氏の連載。公共施設運営などへの参入を検討している企業向けに事例をお届けする。今号では、現場力の向上について、「おっさん」「ラグビー」「仕事への想い」について実例を挙げながら語る。

あなたの会社に「おっさん」はいないか

最近、面白すぎる本に出会った。「おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会『失敗の本質』(谷口真由美、小学館新書刊)」である。谷口氏はいう。
「①ごめんなさい②おめでとう③ありがとう、この3つが言えるかどうかでおっさんかどうかがわかる」

私も全く賛同。こうもいう。「あなたの会社に『おっさん』いませんか?」
・口癖は「みんなそう言っている」
・ITやアイデアは「リスクが大きい」
・ムラの長には絶対服従、部下や下請けには高圧的
・退職の日まで「勝ち逃げ」できれば、が本音
・部下の功績は自分の手柄。「アレオレ詐欺」の常習犯

読者の企業には前述の「おっさん」はいないはずだが、思い当たる節があれば危険な兆候と思った方がよい。

ラグビーとの関わり

18シーズンに渡り日本ラグビーを牽引してきたトップリーグ(TL)に代わり、今年開幕した「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE(ジャパンラグビーリーグワン)」
①ファンが熱狂する非日常空間の創造
②地元の結束、一体感の醸成
③日本ラグビーの世界への飛躍
④社会に貢献する人材の育成

この多くは2019年ワールドカップ(W杯)日本大会の遺産を継承しようとしている。1つの大会で一過性に終わるものを、継続性を持つリーグが引き継ぎ、発展させようとしている。

リーグワンがターゲットの中枢に据えるのが普及と強化だ。具体的には、段階的にプロ化へ移行することによるファンの開拓・拡大と、日本代表の競技力向上こそが、新リーグへ舵を切った最大の理由になる。

さて、あの谷口さんは新リーグ準備室長として申請書を審査したが、それを山﨑が書いたことは読者もご存じあるまい。実は初告白する。私は無謀にもリーグワンにエントリーするシート(申請書)を2年前に引き受けたのである。当時2週間で書き上げたのだが、「ラグビー」を「ラクビー」と書いてしまいチームのGMに怒られたりした。ラ