就職氷河期と言われた時代に、それを引き起こしている経済や金融マーケットに近い立場から経済を知ることを目指して山一證券に就職。その後、同社の自主廃業を受け、フリーランスのジャーナリストとして、世界の著名なトップリーダーに取材し、メディアという立場から経済に言及してきた谷本氏。谷本氏が考えるリーダーシップとは。

谷本さんは新卒で山一證券に入社されます。3年間キャスターを務められ、その後、同社が経営破綻に陥ってしまったことで生活や人生が崩れていく人々の姿を目の当たりにし、様々なメディアから経済界に一石を投じて来られました。コロナから立ち上がろうとする今のフィットネス業界に、応援メッセージをいただけますでしょうか?

廃業に関しても、コロナに関しても、自分たちがコントロールできないことにどのように対処するかだと思います。

「こんな大きなことが起きたから乗り越えなくてはならない」といったことではありません。

ビジネスでは、大小含めて予想外のことは起こり得ます。日常のなかに当たり前にあるハードルの1つとして、対処力が求められているのです。つまり、「この状況において何を学びますか」ということです。困難なことや辛いことを単に乗り切ればいいということではなく、学んで、解釈しなければならない事象なのです。

学べることは、業界として個人として、様々な立場からあるでしょう。むしろ、これ以上ない学びのチャンスなのです。どう受け止めてどう対面し、どういったかたちで次なるステップにつなげるか、という大きな問いが来ていると思って向き合ってみてはいかがでしょうか。

この時代は特にそうですが、今の状況がリニアに続くことはありえません。たまたま、これまでの何十年間、慣習通りのやり方でうまくいっていただけなのです。

コロナはわかりやすく見えやすいかたちだったのでまだいいでしょう。

例えば、今、Z世代やα世代が出てきていますが、そのことを私たちはきっちり見ていないのではないでしょうか。もし、Z世代やα世代の人のことを今までと同じ人たちだと思っているとしたら、それはこの状況を本質的には困難と思っていないということです。Z世代やα世代は今までと全く感性が違うのです。

感性を捉えていたら、違いを感じ、そこに対応するようにビジネスモデルを変えていくはずです。ですが、そ