小型のパーソナルスタジオや、マイクロジムが増えている。なかでも、経営が順調な施設の成功要因は何だろうか。本連載で、マーケティングや経営・運営の手法に迫る。第60回目はTOKYO SPINEBOX。日本のエリートが集うビジネス街で、クロスフィットを展開している。

1986年千葉県出身。2010年に、プロバスケットボール選手として、bjリーグの富山グラウジーズに所属。翌年には、同リーグの千葉ジェッツに移籍した。引退後は、有名スポーツブランド等のマーケティング部に所属し、マネージャーを務める。2021年には CrossFit トレーナーとして、個人事業主となり、東洋大学ラグビー部、国際武道大学サッカー部、CrossFit虎ノ門、 CrossFit習志野などで、トレーナーやマネージメント活動を行う。2022年、株式会社T-Spineを設立し、CrossFitの魅力を伝えるジムを東京、神奈川、千葉の3県で展開している。

●コンセプト
日本経済の中心地で働く人たちのステータスとなる

世界では大人気だが、日本国内では約60店と、成長途中であるクロスフィットジム。これまで、神奈川県藤沢市や千葉県習志野市などでクロスフィットジムを運営してきた株式会社T-SPINE(以下、T-SPINE)が、2022年10月に、大手町にTOKYO SPINE BOX / CrossFit Otemachi(以下、CrossFit Otemachi)をオープンした。日本経済の中心地となる大丸有エリアでのクロスフィットジムオープンは前例のない初の試みだ。

同社でCEOを務める白田氏は、このエリアで出店をした経緯について、「日本のエリートビジネスマンに、フィットネスを習慣化してもらいたいという想いがありました」と説明する。ニューヨークのウォールストリートやロンドンのシティなど、世界の主要なビジネス街では、フィットネスジムの数も多く、トレーニングをしていることが、ビジネスマンたちの当然のステータスとなっているが、日本ではまだ場所も機会も少ない。

「大手町で、オフィスに出社する人たちの表情が暗いと感じました。そうしたビジネスパーソンに利用してもらい、心身ともに高いパフォーマンスを発揮できる状態になってほしいのです」

スローガンは