新業態SKILLRUN BOOTCAMPがトレーナーの負担を軽減

コロナから回復するためには、既存業態をどう立て直したらよいのだろうか? 

また、新規事業を創出するためには、何が障害となっているのだろうか? 

そもそもSTP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)は機能しているのだろうか? 

経営者がいくら構想を膨らませても、それを実現するのは現場最前線のトレーナーだ。

その対象顧客が抱えている課題とは? 

今いるトレーナーに負担を強いることなくメンバーへの価値提案を最良化する方法とは? 

デジタイゼーションの方法に迫る。

  • 多田雅典氏
    テクノジム ジャパン株式会社 Service事業本部 Consultancy Service部 エデュケーションスペシャリスト

時間が、ない

現在、多田氏は、Technogymのプロダクトを導入している多数のクラブにおいて、プログラム開発などを支援している。クラブとともに、クラブが掲げるコンセプトに沿ったユーザー体験の提供をサポートしている。「様々な業態が出てきても、クラブに通うメンバーの目的は変わらない」としながらも、ある課題を感じていると言う。

「クラブは、本当にメンバーの真のニーズに応えられているのでしょうか?各クラブの柱となるコンセプトに共感し、メンバーになってくれる人がいるのは良いことですが、メンバーが本来求めていることを提案できているのでしょうか?独りよがりで、クラブ側の視点になっていないでしょうか?今、コロナからの回復がうまくいっているクラブは、求められていることに適切にアプローチできているクラブです」

ニーズに迫りきれていないクラブは、うまくいっていない印象があるとも語る。

「オペレーションにもよりますが、応えきれていない理由は、メンバーと会話はあるもののニーズを深掘りできていません。その背景には、深掘りするための時間がない、という課題が挙げられます。加えて、トレーナーの深刻な『デジタルアレルギー』。『Excel って何?』と聞かれることも…」

時間をつくり出す方法とは?

トレーナーは、1人のメンバーと接するだけでも、時間的にも体力的にも精神的にも消耗するだろう。もっとたくさんのメンバーと接する時間があったら? 目的に合ったサポートが定着を強固なものにするだろう。もっと心に余裕を持てたら? メンバー一人ひとりに丁寧なケアができるだろう。トレーナーがやりやすい方法で、クラブが提供する価値を最大化できたら? クラブから離れる可能性を0に近づけることができるかもしれない。

今、行っている業務は、クラブのコンセプトに直結するものだろうか?

「クラブのコンセプトを実現するための手段の1つとして、デジタル活用があります。『クラブに来るのが楽しみ』と言ってくれるメンバーを1人でも増やすためにはタッチポイントを増やす必要があります。これまで、時間的制約があってできなかったことが、できるのがデジタルです。1日24時間という変わらない枠をどう配分するか。デジタルの恩恵は、移動手段として飛行機や自動車が出てきたことと同じロジックで説明できます」

例えば、単なるレップ数のカウントやROMの計測、各種テスト結果に基づいた運動強度の設定は、デジタイゼーションで解決できるのでは? デジタルを活用することで生まれた時間を使って、トレーナーは、これまでの何倍もの数のメンバーの真のニーズを深掘りでき、クラブの価値提案を最良化することができる。つまり、デジタイゼーションにより価値提案の品質を高めることができないだろうか?

同じ人員で価値提案を最良化する方法

具体的には、どのようにしたらよいのだろうか。

「海外でもホットなトレンドであるHIITの中でも高く注目されるブートキャンプを、デジタル活用でサポートするSkillrun Bootcampがあります。Skillrun Bootcampは、トレーナーがクラスをコントロールするためのアプリケーションと画面モニター、そしてSkillrun、Technogym Benchのわずか2種類のステーションがあれば実施可能なグループトレーニングです。

有酸素系、パワー系のランニングを簡単に切り替え可能なSkillrun
Technogym Benchで多様な自重・ツールエクササイズを実施

Skillrun Bootcampのすごいところは、ステーションごとに行うエクササイズの動画や運動強度、時間、心拍数などが1つのモニターに映されることです。これにより、トレーナーは、自らエクササイズを演じる必要がありません。参加者は、自分がどう身体を動かせばよいのかモニターで確認できるので、トレーナーの体力的負担が軽減されます。これまでは、参加者の動きは全員が同じで、自分に合ったコーチングが受けられないケースや、トレーナーが参加者の安全面を最優先にしながらエクササイズを見せ続け、フォームを画一的に指導し、十分な休息が取れないなかで週に何十本ものクラスを提供していました。しかし、Skillrun Bootcampなら、1つのクラスで参加者に対して個別なアプローチが可能です。

トレーナーがキオスクで制御するクラス内容は、モニターで参加者にわかりやすく表示

しかも、従来のグループレッスンとは異なり、トレーナーが個別にインストラクションしているときに、ほかの参加者が見たい動作が中断されることもありません。本来、トレーナーがクラスのときに集中すべき指導に集中できます。クラスのクオリティが向上することは、クラブのコンセプトを実現することにほかなりません。Skillrun Bootcampなら、メンバー複数人に、同時に、個別的で効果的なクラスを提供できます。限られた時間でメンバーとのタッチポイントを増やせるのです。トレーナーの負担を軽減しながら、メンバーへの価値提案を最良化させ、クラブのコンセプト達成により近づけます」

さらに続けて、多田氏はSkillrunBootcampのメリットを話す。

「Skillrun Bootcampを選ぶということは、クラブを『守る』ことにもなります。かつて私が総合型クラブで働いていたとき、プールとスタジオレッスンを合計週35本担当していたことがありました。…潰れてしまいます(苦笑)。私の周りでも、志が高いにも関わらず、身体がもたないために挫折するトレーナーを見てきました。

Skillrun Bootcampは、見本動作はデジタルに任せられるため、安全管理やクラスのプログレッションやモチベートに専念できます。トレーナーの精神的負担を軽減でき、トレーナーのアウトプットの質の向上→クラスクオリティの向上→クラブの価値向上→定着率などの向上→経営の安定化→トレーナーへの報酬向上→トレーナーのアウトプットの質の向上→…と好サイクルが回り出すのです」

Skillrunは自走モードでパラシュートランやスレッドプッシュも行える
Skillrunのコンソールでパフォーマンスをリアルタイムでチェック

トレーナーの腹落ち感を大切に

多田氏は、デジタルをうまく活用できているクラブの特徴を挙げる。

「若年層が多いクラブは、『新しいこと』としてではなく『当たり前』『標準装備』と捉え、提案しています。トレーナーが納得しきれず、説明の際に不安になってしまうと、それはメンバーにも伝わります。デジタルアレルギーは、クラブ側の問題です。本来メンバーが得られる便益にフィルターをかけているのはクラブ側なのです。デジタルの介入による腹落ち感が強いクラブほど、メンバーが定着しています」

デジタル活用は、トレーナーが習得すべきスキルの1つと言えよう。

クラブの大切なメンバーに、少しでもよい人生を送ってもらいたいと思ったら、この動画が実現するための方法の参考になるだろう。

 

ご購読者さま特典

本記事をお読みになり、Technogym ショールームでのSkillrun Bootcamp体験ご利用の方には特典があります(2023年末まで)。

お電話(TEL:0120-576-876)、メール、下記のフォームからお申し込みください。

8月2~4日開催のSPORTEC東京2023において、Technogymブース(E1-3-7)でSkillrun Bootcampの体験デモにご参加いただけます。お越しの際は「Fitness Businessを見た」とお伝えください。